文字サイズ
自治体の皆さまへ

放射線科より

10/35

島根県雲南市

■「CTとMRIの違い」
放射線技術科 戸谷倫之(とたにのりゆき)

「レントゲンを撮りましょう」と病気や怪我、健診などで多くの方がX線(レントゲン)撮影をしたことがあるのではないでしょうか。
最近、ドラマや漫画などで紹介されている放射線技師の仕事と、よく聞かれる質問についてお話しします。

正式には診療放射線技師といい、医師が病気を診断するために画像情報を提供する検査を行っています。
医師や歯科医師の指示の下で、X線検査やCTなどの放射線を用いる検査を行うほか、医療の高度化に伴ってMRIなどの放射線を用いない検査を行うことも求められるようになっています。
当院では、一般撮影、CT、MRI、マンモグラフィ、骨密度、透視、デンタル撮影などの検査を行っています。

◯CT検査とMRI検査の違い
特に多くの質問をいただくのがCT検査とMRI検査についてです。CT検査とMRI検査は体の輪切りの写真を撮影して立体的に体の中を調べることができます。どちらも大きな筒の中に寝た状態で入る検査で装置の見た目も似ているため違いの分からない方も多いと思います。

それぞれの特徴は次のとおりです。

《CT検査》
CT検査は放射線を使用しますので医療被ばく※を伴います。
CT検査では非常に薄い厚さで広範囲を短い時間で検査できます。1度の撮影で1mm以下の厚さで1000枚以上の撮影ができるため非常に微細に見ることができます。
※放射線診療ではわずかな被ばくは起こります。しかし、一般的な医療被ばくの線量(100mSv以下)では健康被害を起こす可能性は極めて低いです。また検査の際は被ばくが極力小さくなるように努めています。
必要な検査については被ばくの不利益より、病気の早期発見などによる有益性の方が十分に高いと考えられます。

《MRI検査》
MRI検査は磁気と電波を使用して水分(水素原子)を撮影するため医療被ばくはありません。電波を発生させるため大きな音がし、撮影に時間がかかります。また磁気に反応する金属などが体内にある場合検査を受けられないことがあります。
MRI検査ではCT検査に比べ画像の濃淡(コントラスト)が鮮明に写し出されます。軟部組織の描出に強く、造影剤を使わず血管を見ることもできます。

CT検査もMRI検査もそれぞれ優れた点があり、検査の目的や部位によって使い分けや併用が行われています。
検査についての質問や不安なことがありましたら遠慮なくお尋ねください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU