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令和6年能登半島地震DMAT(ディーマット)派遣活動報告

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島根県雲南市

1月1日に発生した能登半島地震に当院のDMAT(災害派遣医療チーム)が出動しましたので、報告をします。
1月1日16:10に最大震度7の地震が発生。DMAT自動待機基準(震度7が発生した場合、大津波警報が発令された場合)に該当し、17:00に隊員を招集し、出動隊員選考のためミーティング・資機材準備を行いました。初動は被災隣接県や隣接ブロックで対応する方向となり、自動待機基準は解除となりました。しかし、想像以上に被害は大きく、停電や断水が続くことから1月7日12:38島根県にDMAT派遣要請の通知があり、出動隊員の選考・出動準備のため隊員を招集しました。管理者・院長・各所属長に連絡し、当院も出動を決定しました。島根県の先発隊は、島根大学医学部附属病院・島根県立中央病院・雲南市立病院の3病院でした。当院からは2隊出動し、1次隊が1月8日~1月10日、2次隊が1月11日~1月13日まで活動しました。

■1次隊活動報告
1月7日に活動拠点本部である石川県七尾市の公立能登総合病院へ向け自院救急車にて出発し、1月8日9:57に能登中部医療圏活動拠点本部の公立能登総合病院に到着しました。
最初の活動は、本部活動のうち活動指揮業務にあたるよう指示があり、参集したDMATの情報管理(隊員構成や使用車両、所有資機材など)を行い被災地の情報と照らし合わせながら派遣先を決定し、活動指示書の作成・活動中のDMAT隊員の状況もEMIS(イーミス)(広域災害救急医療情報システム)上で確認し必要であれば電話連絡するといった活動を行いました。
2日目は前日に引き続き本部活動の活動指揮業務を行っていましたが、急きょ、七尾市にある高齢者福祉施設の入所者搬送ミッションに携わるよう本部より指示がありました。施設の入所者は91人と多数であり、自衛隊と連携を図り合計69人の搬送を完了し2日目のミッションは終了しました。翌日は残りの22人の搬送ミッションで、同様に自衛隊と連携を図り、すべての入所者の搬送が完了し、公立能登総合病院へ戻りました。
次のミッションは七尾市内にある倒壊の恐れのある診療所の入院患者搬送ミッションでした。時間に限りがあったため、優先度の高い2人を当院のDMATと島根県立中央病院DMATの2隊で1人ずつ公立能登総合病院へ搬送し、当院1次隊の活動は撤収となりました。その後、当院の2次隊も到着し、業務の引き継ぎを行い、マイクロバスにて1月11日に無事帰院しました。

■2次隊活動報告
2次隊の活動の初日は、1次隊から引き継いだ七尾市内の倒壊の恐れのある診療所の患者搬送ミッションでした。残り11人の患者を島根県立中央病院DMAT・秋田DMAT・七尾鹿島消防と連携を図り患者搬送を行いました。無事に患者搬送が完了し、能登総合病院へ戻りました。その後は、物資搬送ミッションで、石川県羽咋(はくい)市の施設に物資を搬送し、初日の活動は終了しました。2日目も物資搬送ミッションで、施設へ情報を聞き取り、七尾市役所経由で数ヵ所の施設へ物資を搬送し、活動を終了しました。3日目は、公立能登総合病院からの患者搬送ミッションでした。搬送先が決定し目的地へ向かっていましたが、急遽搬送先の変更があり戸惑いましたが、無事搬送を完了し2次隊の活動は撤収となりました。翌日1月14日に自院救急車にて無事帰院しました。

■活動を通して
今回の派遣で、初日は本部活動という重大な任務でしたが、つい数ヵ月前にも同じような訓練を行っており、本部活動の様子を見ると訓練風景に見えてしまう錯覚を感じました。これはDMATの訓練は毎年実施されており、私たちも毎年参加しています。その訓練の成果がこういった錯覚を起こしたと思います。そのためか、緊張や動揺もなく対応することができ、日頃の訓練の大切さを感じました。
また、近年、日本列島では大規模な地震が頻発していることを考えると、今後もさらに訓練の充実を図っていかなければならないと改めて感じました。

問い合わせ先:雲南市立病院
【電話】0854-47-7533

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