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自治体の皆さまへ

特集 歯とお口から始める健康づくり(1)

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広島県尾道市

いつまでもおいしく食べて、会話を楽しむために、歯とお口の健康を守ることが大切です。
また、口腔ケアは、様々な病気の予防につながります。今月の特集では、「歯」と「口」の健康について紹介します。

■日頃の口腔ケアの重要性や最近よく聞くオーラルフレイル対策について、さくら歯科クリニックの渡邉卓郎先生にお話を伺いました。
さくら歯科クリニック 渡邉卓郎先生

▽オーラルフレイルについて
加齢により、筋力や心身の活力が低下していく状態を「フレイル(虚弱)」といいます。オーラルフレイルとは「フレイル(虚弱)」のうち、歯や口の機能が衰えた状態をいいます。
オーラルフレイルは、健康とフレイル(虚弱)の間で、プレフレイルの段階です。オーラルフレイルを放置すると、認知力の低下や要介護のリスクが高まるため、オーラルフレイルのうちに元の健康な状態に戻すために、早めに気づき、適切な対応をすることが重要です。

■フレイル=Frailty(虚弱)
健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のこと

■オーラルフレイルは全身のフレイル・要介護状態につながります。
オーラルフレイルのうちに健康な状態に戻しましょう!

■オーラルフレイルの症状には…
食べこぼし
歯周病
誤嚥性肺炎
飲み込みにくい
食欲不振
口が渇く
むせる
噛めない

■歯周病を予防する歯磨きのポイント
▽磨く順番を決めて、1本ずつ丁寧に
歯の磨き残しを防ぐことができます。

▽歯間ブラシやフロスを使う
歯ブラシだけでは取れていない汚れがあるかも?
組み合わせて上手に活用しましょう。

▽歯と歯ぐきの境目は、ななめ45°
歯周ポケットに毛先が入るように、歯ブラシを軽い力で小さく動かして磨くとGOOD!

▽強く磨きすぎない
強すぎると歯肉が下がる原因に…。適度な圧力で磨きましょう。

▽歯ブラシは定期交換
月1回がおすすめ!

▽歯医者さんに相談してみよう
歯並びは人それぞれ。自分に合った磨き方や、歯間ブラシ・フロスの選び方を教えてもらいましょう。また、歯科検診を受けて、定期的に自分のお口の健康をチェックすることも大切です。

■歯周病とは?
歯周病の主な原因は、歯に付着した歯垢(しこう)(プラーク)や歯石です。歯垢は口の中の細菌が糖分を栄養に増殖したもので、歯垢の90%近くは細菌です。その歯垢に唾液成分の無機質が沈着し、石灰化して歯石になります。歯垢や歯石が原因となり、歯肉が腫れたり膿が出てきます。
さらに歯周病が進行すると、歯を支える歯肉の中の骨が痛みもなく破壊され、歯を支えるカが弱くなり、むし歯ではない健康な歯も抜けてしまいます。成人の8割が歯周病にかかっており、歯を失う原因の4割以上が歯周病です。

■歯周病と全身の健康との関係!
▽全身の健康との関係
近年、歯周病が全身の健康に悪影響を与えることが分かってきました。
・がん
・肺炎
・心臓病
・骨粗しょう症
・低体重児
・糖尿病

歯周病は全身疾患と深く関係しています。

■自分の口の健康状態を知ろう! オーラルフレイルセルフチェック

※歯を失ってしまった場合は義歯等を適切に使って硬い物をしっかり食べることができるように治療することが大切です。

▽合計点数が…
・0~2点…オーラルフレイルの危険性は低い
・3点…オーラルフレイルの危険性あり
・4点以上…オーラルフレイルの危険性が高い
4点以上の人はかかりつけ歯科医院にご相談ください。

参考文献:東京大学高齢社会総合研究機構 田中友規・飯島勝矢

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