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健康広場

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広島県庄原市

■加齢性難聴のおはなし
庄原赤十字病院 耳鼻咽喉科 尾野 里奈

■難聴について
「中高年の難聴は認知症発症の危険因子である」ということが、近年明らかにされました。認知症になる要因は、予防可能なものがいくつかありますが、その中でも加齢性難聴が最も大きな要因であるとして注目されています。
加齢による難聴は、一般的に40歳代から始まり、75歳以上では約半数の人が難聴に悩んでいるといわれています。

年齢別の聴力

(日本耳鼻咽喉科学会HPより)

■加齢性難聴の予防
加齢による難聴は、老化現象の一種なので誰にでも起こりえます。しかし、生活習慣を見直すことで、難聴の進行を遅らせることは可能です。

・生活習慣病の予防、管理
・バランスのよい食事
・適度な運動
・禁煙
動脈硬化があると、脳や内耳への血流が悪くなり、聞こえ方に影響を及ぼすといわれています。定期的に健診を受けたり、きちんと治療を続けたりすることが大切です。過剰なカロリー摂取を避けて、食事のバランスにも気を付けましょう。

・騒音の回避
騒音を長時間浴びると、内耳の細胞がダメージを受けます。
大きな音が常時出ている場所を避けたり、騒音下で仕事をしている人は耳栓をしたりしましょう。

▽ヘッドホン難聴を知っていますか?
最近、携帯型音楽プレイヤーやスマートフォンを大音量で使用する機会が多くなり、若者の耳も難聴のリスクにさらされています。
ヘッドホンやイヤホンで大きな音を聞いていませんか?
難聴はじわじわ進行するため、初期は自覚しづらいですが一度失った聴力は戻りません。
ヘッドホンをするときは、周囲の会話が聞き取れるくらいの小さめの音量にする、時々耳を休ませるなどが大切です。

■補聴器の利用を検討しましょう
加齢性難聴は治すことはできませんが、自分に合った補聴器を使うことで聴力を補うことができます。
・耳鼻咽喉科を受診し補聴器が必要かどうか検査、診断を受けましょう。
・補聴器を購入する際は、聴力や目的に合わせた補聴器を選択しましょう。
・「雑音がうるさい」という人もいますが、それは今まで聞こえづらかった状態に脳が慣れたことが原因です。
1~2週間ずつトレーニングして、2カ月くらいかけて必要音量で違和感がないように調整していきます。
・「補聴器を着けると年寄りに見える」と言う人もいますが、難聴を放っておくと認知症の発症に影響することは、前述のとおりです。むしろアンチエイジング(加齢予防)のための道具だと考えましょう。

問合せ:保健医療課健康推進係
【電話】0824-73-1255

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