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第55回 故郷を知る!!

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徳島県吉野川市

■吉野川市指定有形文化財(歴史資料)曽我廼家五九郎直筆の書
指定年月日:2023(令和5)年2月22日指定
所在地:
吉野川市鴨島町鴨島696番地14(文化研修センター)
吉野川市鴨島町鴨島甲1番地1(鴨島公民館)
所有/管理者:吉野川市

鴨島町上下島出身で、明治から昭和初期にかけて東京浅草で活躍した喜劇俳優、曽我廼家五九郎が故郷に贈るために昭和6(1931)年春に揮毫(きごう)した直筆の書「郷土」の他、映画や演劇で有名となった「ノンキナトウサン」役の自画像です。書には全て五九郎の名が墨書きされ同じ落款印が押印されています。
曽我廼家五九郎(本名:武智故平1876~1940)は、藍農家の長男として生まれ、少年時代は政治家になるのが夢で、14歳の時に上京し自由民権運動の板垣退助に入門して壮士仲間にも入り、舞台から運動を庶民に広めようと一座に加わりました。明治35(1902)年、大阪に行き曽我廼家五郎十郎一座に参加して喜劇俳優となり、明治43(1910)年9月、再度上京し、浅草六区の金龍館で曽我廼家五九郎として旗をあげ、喜劇俳優としての地位をかため人気を博しました。五九郎の演ずる喜劇は社会悪を嫌い、これを風刺し観客の共感を呼び、常に涙と笑いを誘い、大正末期、映画や演劇で有名となった「ノンキナトウサン」の主役となって全国的喝采を博しました。日本演劇史上に小さな体格で大きな足跡を残したと言われています。
昭和46(1971)年5月に曽我廼家五九郎建碑会が組織され、JR鴨島駅前に「ノンキナトウサンの碑」が建立されました。この石碑に刻まれている「郷土」の文字は、五九郎直筆の書から写刻したものです。

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