久万高原町長 河野 忠康
初春のお慶びを申し上げます。
皆さま方におかれましては、穏やかな新年を迎えられたことと思います。
今年は、「辰」の年、辰の字は「振るう」に由来しているとのこと。自然万物が振動し、草木が成長して活力が旺盛になるといわれています。皆さまにとりまして、本年が躍動感あふれる素晴らしい年になりますようお祈り申し上げます。
そのような中、元日に北陸地方能登半島で震度7の大地震が起き、大変な災害となりました。犠牲となられた方々に、心からのお悔やみを申し上げますとともに一日も早く平静を取り戻されますよう祈るばかりです。
また、国外ではロシアによるウクライナ侵攻は未だ出口が見えず、イスラエルとパレスチナとの紛争、相次ぐ北朝鮮による無分別なミサイル発射ときな臭さが増してまいりました。
世界情勢が不安定となり、原油価格や物価の高騰と国民生活に大きな影響が出ていますし、昨年末に人口問題研究所が2050年の推計人口を発表しましたが、日本全体で2千万人を超える減少が予想され、人口減少問題は日本の大きな課題となっています。
私共の町も厳しい数字を突きつけられましたが、歩みを止めるわけにはいきません。コロナ禍では、高原の澄んだ空気を楽しみに大勢の皆さまに、カルスト高原や面河渓谷をはじめ町内各所にお越しいただき、久万高原町全体が「いやしのミュージアム」と実感しました。改めて地域の宝であります自然環境の有り難さに感謝しております。
また、久万材ブランドとして杉・桧は県下一の生産量を誇っておりますが、近年ではその森林が、地球温暖化の元凶といわれている二酸化炭素の固定化の役割に高い評価をいただいており、カーボンニュートラル時代のリーダーシップを取っていきたいと思います。町民の皆さまのご理解をいただき、交付金を活用した 再生可能エネルギー設備の導入や林業活性化、雇用創出などのメリットが期待できる環境省選定の脱炭素先行地域指定を目指してまいります。
米とともに町の代表作物のトマト・ピーマンはここ数年堅調に推移しており、特に昨年は過去最高の高値取引きとなりました。担い手の確保・後継者の育成に拍車が掛かるものとうれしく思います。
今後も災害の備えをしっかり行いながら、交流人口増・移住促進・高齢者の皆さまの足の確保・子育てにやさしいまちづくり・若者が住んでみたくなるまちづくりに努めてまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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