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佐田岬民族ノート 218

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愛媛県伊方町

■宗一さんのノート
先日、ある方から資料を寄贈いただきました。そのノートには在りし日の与侈地区の暮らしが強い字で濃くびっしりと記されています。
このノートの作者は故・浦崎宗一さん。1888(明治21)年に与侈に生まれました。長年海で働き、隠居後も身が軽く、一人で船を漕いで漁に出ました。また、朝鮮や台湾で働いていた時期もあったようです。トンチが利いてユーモアのある方で地域の方からは「浦崎のおじいちゃん」「トンチのおじいさん」と親しみを込めて呼ばれていました。
そんな宗一さんは書くことが好きで、いろいろな事を書き留めました。例えば「衣類」の項には「明治二十四五年迄は綿を中指位のふとさで一尺(約30cm)位の長さの物シノマキと云ふ物を手廻しの車で糸に取、それを集めてハタで織て反物にした物であるがシノマキは女の年よりが夜なべ仕事にした物で、一枚の着物仕立てる迄には相當の手間がかかり、一年に一枚か二枚位であつた。
糸はコン屋と云ふて染物屋があり思ひくの色に染め、柄を考へて織た・・・」とあり、「風習」の項には「子供は年玉と云ふて大きな鏡餅を持てじいさんばあさんの内へ持っていって小使銭をもらう」なんて話ものっています。
他にも衣食住、年中行事様々な分野のことが記されており、当時の地域を暮らしを読み解くことができる貴重な一冊です。

■佐田岬半島ミュージアムだより 8月5日オープン!
佐田岬半島ミュージアム、この夏ついに開館します。オープニング記念のイベント等、目下着々と準備中です。詳細が決まり次第随時さまざまなメディアを通じてお伝えします!ふるさとがもっと好きになる博物館、どうぞお楽しみに!

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