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-特集- 激動の力士前田山(1)

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愛媛県八幡浜市

7月30日、八幡浜市民ミュージカル「激動の力士 前田山」が公演されました。3作目となる今回は、保内町喜木出身で、大相撲の第39代横綱として知られている「前田山英五郎」が主役。彼の波乱万丈な生涯と周囲の人々とのエピソードを、市民キャスト38名と特別出演を交えた総勢83名が生き生きと演じました。
果たして、「前田山」とはどのような人物だったのか。そして、彼の生涯を描いた市民ミュージカルは、どのような想いで実現したのか。
今月は出演者らのインタビューも交えながら、故郷の偉人の生涯と、市民ミュージカルの魅力をご紹介します。

■前田山 英五郎 略歴
大正3年に西宇和郡喜須来村にて出生。14歳で高砂部屋に入門後、骨髄炎による右腕切断の危機を乗り越え、戦後初の横綱となりました。戦中戦後の多難な時期の相撲界を支えた力士です。
引退後は弟子の育成に手腕を振るったほか、相撲界で初めて海外巡業を実行。外国人力士初の関取を育てるなど、「相撲界の国際部長」としても有名です。
昭和46年、57歳で逝去。

■郷土の偉人を、市民キャストが演じる。
○ダブルキャストに初挑戦
この事業は、郷土の偉人の顕彰を通じて地域愛を育むことを目的としたもので、今回が3回目です。
今回のミュージカルの市民キャストには、初出演から過去作の経験者まで38名が参加しました。年齢も8歳から70代まで幅広く多彩なメンバーが揃い、過去2作品の市民ミュージカルを担当した制作陣とともに今年2月から稽古を開始。出演者たちは、日々の仕事や学校生活、習い事などを調整しながら、与えられた役の人生と一体となることに挑み、稽古を重ねていきました。
今回のミュージカルでは、過去作の出演者たちから上がっていた「もっと出番がほしかった」という要望に応え、八幡浜市民ミュージカル初のダブルキャストに挑戦。例えば、東方で主役の前田山を演じた出演者が、西方では前田山の先輩力士やアメリカの野球チームの監督として舞台に上がるなど、出演者全員が縦横無尽に駆け回る舞台となりました。

○大観衆を前に、素晴らしい演技を披露
本番当日の2公演は、市内外から来場した観客でゆめみかんの大ホールはほぼ満員に。出演者たちは大観衆を前に堂々とした演技を披露しました。
また、特別出演として重要な役を熱演した大城市長・井上教育長に加え、前田山の母校である喜須来小学校の5・6年生有志43名も出演。練習を重ねてきた歌やダンスで会場を沸かせました。

今回のミュージカルを記録したDVDを、八西CATVと連携して制作中です。
市民向けの貸し出しも予定していますので、しばらくお待ちください。(今後、市HP等でお知らせします。)

■進取の気性、前田山
闘志あふれる取り口と強烈な張り手で人気を博した前田山は、自由奔放で暴れん坊な人物としても知られています。これが災いして、高砂部屋を破門されたこともあります。(後に復帰。)
また、野球やダンス、囲碁など多趣味なことでも有名。特に野球については、部屋の力士たちと草野球チームをつくるほどの愛好家でした。
このほか、海外巡業をきっかけに、怪我の時も使いやすい洋式便所を相撲部屋に取り入れたという逸話も。まさに、八幡浜市の「進取の気性」に富んだ人物だったと言えるのではないでしょうか。

○前田山の関連書籍をご紹介!
どかんかい
-張り手一代 前田山英五郎-
今田柔全/著 BABジャパン出版局
「相撲協会国際部長」前田山英五郎の波乱万丈の記録を追う快作です。
市立図書館でも貸出し中!

■観客の方にインタビュー
○西方で来場 上甲 妙さん(天神通)
話の流れが面白くて、笑いもあり、感情移入する部分もあり、とても良い舞台でした。また、舞台を観て、「八幡浜市にこんなにすごい人がいたんだ!」とびっくりしました。次回もあれば、ぜひ観てみたいです!

○東方・西方とも来場
大森 彰子さん・裕季さん・美季さん(八代)
同じ物語でも、演者によって表現の仕方が違っていて楽しかったです。ダブルキャストは大変だったと思いますが、皆さんの「良い舞台にしたい!」という団結力に感動しました。素敵な舞台をありがとうございました!

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