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自治体の皆さまへ

未来を拓く~次代へつなぐ~NEXT GENERATION

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愛媛県大洲市

(一社)キタ・マネジメント
建築文化研究所 所長
サステナビリティ・コーディネーター

ディエゴ・コサ・フェルナンデスさん
地中海のまちに生まれ、4カ国で水と建築について学ぶ。令和元年、大洲市に移住。日本語も上手です。

歴史と自然あふれる魅力的なまちを次世代へ
キタ・マネジメントでは大洲市と協働して大洲市の歴史的資源を活用した観光まちづくりに取り組んできました。この取り組みが、今年3月にドイツで開催された「Green Destinations Story Awards,ITB Berlin(グリーンディスティネーションズストーリーアワードベルリン)」の「伝統・文化保全」部門で世界1位を受賞しました。歴史的町並みの保全や地域経済に資する持続可能な取り組みが評価されての受賞です。
この受賞はとても喜ばしいことですが、これは新しいスタート地点であると考えています。観光客に楽しんでいただけるのはもちろん、地元の人も楽しめる双方のバランスが取れたまちにしていかなければなりません。
私の出身地であるスペインのバレンシアでは、過去に大水害に遭ったことから街の中心地を流れる川を潰し新たな人工水路を作った歴史があります。川の跡地は、一時高速道路を建設する計画がありましたが、市民の反対もあり、現在は公園になり住民の憩いの場となっています。利便性を求めるのも大切だと思いますが、やはりまちと自然が共存するバランスが大事だと思います。
大洲市に移住した理由のひとつに「まちと川の良い関係をもう一度作るため」ということがあります。
大洲は歴史的建造物が残っていて、それぞれは日本一の城や寺社などではありませんが、さまざまな時代が凝縮されたまちで、日本の歴史をあまり知らない外国人でも楽しめる歴史をよく感じ、理解できる魅力があります。その町並みや肱川を取り巻く自然環境とコミュニティを新たに組み合わせていくことで、まちづくりが持続できると思います。
今後力を入れたいことのひとつは、子供たちとの交流です。児童や生徒と一緒に「自分のまちの特長や魅力を考える」機会をつくり、まちづくりに子供たちの意見も取り入れていきたいです。
子供が安心して遊べるまちには大人も集まり、いきいきとしたコミュニティができてきます。肱川やまちが子供にとって安全な遊び場になり、そこを中心として人と人とのつながりが広がっていくまちづくりを目指していきたいと考えています。
また、子供たちが大人になっても大洲のことを思い、離れていても「帰りたいまち」と思ってもらえるようにしたいです。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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