アダム見聞録 New

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■ある歌の不思議な力
国際交流員　Adam　Simmonds

今年は、大府市とオーストラリアのポート・フィリップ市の姉妹都市提携が30周年を迎えます。8/19～23、記念事業の一環として派遣された市公式訪問団と一緒に、私もポート・フィリップ市を訪問しました。
数々の公式行事や視察の中、私の印象に残る場面の一つは、セント・キルダ植物園での岡村市長とヘザー・クンソロ市長による紅葉の記念植樹です。朝から雨が降り、植樹を断念せざるを得ず、式典の会場は急きょ屋内へと変更されました。クンソロ市長のあいさつに続いて、ポート・フィリップ市民の合唱団であるエルウッド・コミュニティー・クワイヤが、ギターの伴奏で『姉妹都市の歌』を披露してくれました。
歌を聞くと、鳥肌が立ちました。その歌は、2001年に姉妹都市の職員交換で大府市に滞在したバーン・クラスティンズさんが結成した姉妹都市合唱団が、市の合唱祭や姉妹都市関連の行事で何度か歌ったもので、私にとって一種の「象徴」のような存在でした。大府市民が初めてその歌を熱唱してから22年、ポート・フィリップ市でその懐かしい歌が聞けたことであの頃の記憶がよみがえりました。
式典が終わり外に出ると、雨がやんだことに気付きました。また降り出す前に、急ぎ足で移動し、無事に植樹ができました。終わると、クンソロ市長は、植樹で使ったスコップを車に乗せ、訪問団にお別れを言って植物園を後にしました。
姉妹都市の思いをつなぎ、雨まで追い払ってくれた『姉妹都市の歌』の力を感じた記念植樹でした。