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夢キラリ人

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愛知県大府市

■失敗しながら学生と一緒に学ぶ
寺本明日香さん

至学館大学で、体操競技部女子監督を務める寺本明日香さん。2012年ロンドン・16年リオデジャネイロの両五輪に出場し、「普通の生活では感じられない緊張やプレッシャーを経験することができました」と話します。
20年、東京五輪の選手選考会が行われる3カ月前に、左アキレス腱(けん)断裂のけがをした寺本さんは「絶望的だったけど、周りの人のサポートがあってもう少し頑張ってみようと復帰を考えることができました」と当時を振り返ります。東京五輪は延期されましたが、けがの影響は大きく、思い通りの演技ができずに代表は逃してしまいます。
五輪の期間中は、この先の進退を悩んでいた寺本さんですが、次第に「このまま終わりたくない。もう少し頑張りたい」という気持ちが湧いてきたと言います。大会前に引退を発表し臨んだ全日本体操個人総合選手権では、惜しくも決勝に残ることはできませんでしたが、「今まで関わったチームメートらの前で悔いのない演技を披露し、幸せな気持ちで大会を終えられました」と振り返ります。
引退後の人生については何も決めていなかったという寺本さんに、至学館大学で体操競技部の顧問を務める大学時代の後輩から「体操競技部の監督をしてほしい」と声が掛かりました。新しいことに挑戦してみたいと思っていた寺本さんは、この誘いを断りますが、その後も熱心な依頼を受け、「必要としてくれる人がいるのであれば、ゼロから選手をつくりあげる指導者を目指すのもいいかもしれない」と思い、22年9月に監督に就任します。「指導経験がなかったので、不安しかありませんでした」と話す寺本さんですが、「学生と一緒に失敗しながら多くのことを学んでいきたい」と意欲を示します。選手では気付けないほどの小さな改善点を見つけて、0.1点でも上を目指すためのアドバイスを心掛けているという寺本さん。「学生に教えることで、一人一人に合った指導方法や、習得するスピードの違いを学ぶことができて、やりがいを感じています」と話し、将来は「日本代表選手の役に立つ仕事がしたいので、至学館大学で監督としての経験を積んでいきたい」と今後の人生に夢を膨らませます。

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