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[特集1] のぞいてみよう 下水道の世界(1)

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愛知県岡崎市

■もっと伝えたい下水道のちからを
市民の健康と都市の発展に不可欠な下水道は、令和5年に事業着手から100年を迎えました。
長い歴史を持ち、常に新しい技術やアイデアを取り入れ進化し続ける下水道の世界を紹介します。

下水道事業100周年のPRキャッチコピー「もっと伝えたい下水道のちからを」とロゴマークを作りました。(本紙参照)

◆下水道の歴史
[1]どうする下水道 水道が先?下水道が先?
・大正時代(1923年)
公衆衛生確保のため下水道整備が進む
◇岡崎市の下水道は“どうする”の連続!
感染症の原因となる汚染源を断つための下水道、衛生的な手洗い水や飲み水を届けてくれる水道。
生活を支えるインフラ整備には、多額の費用と長い時間が必要です。水道と下水道のどちらを先行するか議論を重ね、浸水被害の軽減にも役立つ下水道整備を優先することにしました。

[2]どうする下水道 生活様式の現代化や人口増加により環境が悪化
・高度経済成長期(1958~63年頃)
全国30番目の下水処理場、八帖処理場が建設される

[3]どうする下水道 広域化で効率的に
・昭和の終わりから平成以降(1971年~)
岡崎市・豊田市・西尾市・安城市・幸田町との共同処理(矢作川流域下水道)に移行

[4]どうする下水道 未来のために進化する下水道
下水道は汚れた水をきれいにするだけ…?
いいえ、違います。持続可能なエネルギーがまだまだ眠っています。
◇汚水の流れ
〔下水処理場〕
・エネルギー再生
処理の過程で発生するガスは発電やバスの燃料に使われるよ。
・資源再生
処理の過程で発生するリンは植物を育てる肥料に、汚泥はセメントの原料などに使われるよ。
・水再生
使った後の汚れた水は、下水処理場できれいにして、川や海へ戻すよ。

〔浄水場〕
浄水場では川や海から取水して飲み水を作った後、皆さんの家庭へ配っているよ。

※詳しくは本紙をご覧ください。

◆どうして下水道整備が始まったの?
明治時代、全国的にコレラが大流行したことで、街の衛生環境対策として下水道の整備が大都市を中心に広がり始めました。
岡崎市は大正12年に、全国では15番目と比較的早い段階から下水道整備に着手し、まちの衛生状態を改善する取組を始め、今年事業着手から100年を迎えました。

◆そうだったの!!下水道 ハイヒールの秘密
日本が下水道整備を本格的に始めた大正時代よりもさらに500年以上前の中世ヨーロッパ時代、日本と同じく下水道整備が広がる前のヨーロッパでは、汚れた水や大小便を家の周りや道路に投げ捨てる習慣がありました。ハイヒールやコートなどは、投げ捨てられたもので汚れないようにするため発明されたと言われています。

◆あまり知られていない下水道の「循環」
下水道は、私たちが使った後の汚れた水をきれいにして、川や海へ戻す「水再生」という循環はもちろん、実は「資源再生」や「エネルギー再生」の循環にも関わっています。下水処理場では、処理の過程で※汚泥やバイオガスが発生しますが、近年はこれらを有効利用し、食物や電気などへ形を変えて私たちの生活に使われています。
流した後は目に見えない下水道ですが、実は生活の身近なところに関わりがあるのです。
※水に溶けていた有機物などで、処理しきれず残ったもの

◆おいしい食材のサポーター ビストロ下水道
汚れた水の処理過程で発生する資源を使って肥料や農作物を育てる取組を「ビストロ下水道」といいます。国土交通省では、下水汚泥を発酵した肥料で育てた農作物などの「下水道発食材」のことを「じゅんかん育ち」と愛称付け、農業の生産性向上促進や下水道資源の有効利用に取り組んでいます。

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