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特集 岩倉市在宅医療・介護サポートセンター(2)

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愛知県岩倉市

■―INTERVIEW―
岩倉市の在宅医療・介護を支えてきた岩倉市医師会在宅医療担当理事の日比野充伸さんと岩倉市在宅医療・介護サポートセンター職員の桑原昭子さんに、岩倉市在宅医療・介護サポートセンターの役割や岩倉市の現状、今後の展望についてのインタビューに答えていただきました。

岩倉市在宅医療・介護サポートセンターは、在宅医療・介護のことで困っている市民の皆さんの相談窓口として、在宅での医療や介護を身近に感じてもらえるような環境づくりを行っています。また、市民の皆さんから在宅医療・介護について相談を受けた際には、本人やその家族が円滑に生活できるようにするためには何が必要なのかを考え、アドバイスをすることを心がけています。
他方で、利用者に切れ目のないサービスを提供するために、在宅医療や在宅介護の関係機関がスムーズな連携を行い、利用者にも関係者にもストレスなくサービスの提供ができる体制を目指しています。そのために市の中でどのような課題があるのかを考え、解決策を見つけていくことも仕事だと考えています。
現在、岩倉市在宅医療・介護サポートセンターとして、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の推進に力を入れています。ACPとは、自分が希望する医療やケアを受けるために、大切にしていることや望んでいることを前もって周囲の信頼する人たちと繰り返し話し合い、共有することです。その方法として、人生会議やエンディングノートがあります。
人生会議とは、将来受ける医療およびケアについて、家族など近しい人たちと何度も話し合うことを指します。それにより自分が望まない医療やケアを受けることがなくなり、最期まで自分らしく過ごすことができるようになります。加えて、エンディングノートを活用することにより、それはより効果的になります。エンディングノートには人生会議で周囲の人たちと話し合った内容はもちろん、自分が最期をどのように迎えたいか、延命治療の選択はどうしたいかなど自分の気持ちや価値観を書き留めることができます。このように人生会議の実施やエンディングノートを活用することで、自分だけでなく家族の負担も軽減することができます。
現在、自分の住み慣れた環境で医療や介護を受けるために在宅医療・介護を選択する人が増えています。岩倉市在宅医療・介護サポートセンターとしては、より多くの皆さんに人生会議やエンディングノートの活用を知ってもらい、在宅医療や在宅介護の良さを理解してもらえるように努めていきたいと考えています。
在宅医療や在宅介護の現場では、家族の「真剣に向き合うことができた」「しっかりと寄り添うことができた」という声を耳にします。自分の住みなれた環境で、医療や介護を受けることができると本人だけではなく、家族の気持ちも楽にすることができます。
医療や介護の質の向上に貢献するために、以前は医療従事者や介護従事者を集めての勉強会や交流会を開催していましたが、コロナ禍で、在宅医療・介護サポートセンターとしてやりたかった事業が思うようにできませんでした。まずは、それを再開し、交流を深め、医療と介護がスムーズに連携することができる体制づくりをしていきたいと思っています。

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