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いま、中学生が訴えたいこと(3)

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愛知県東浦町

青少年の非行の芽をつみ、心豊かでたくましい青少年を育てるためには、何よりも健全な家庭環境が大切です。町非行防止と青少年健全育成町民大会で「いま、中学生が訴えたいこと」をテーマにした中学生の意見発表がありました。発表された中学生の意見を紹介します。

問い合わせ:文化センター
【電話】83-9567

■「違うところ」西部中2年 近藤 美月さん
「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉があるのを、皆さんは知っていますか。これは約40年前に流行った、ビートたけしさんの言葉です。
皆さん、もし、実際にこのような状況になったときにどうしますか。渡らない、と胸を張って答えられる人は少ないのではないでしょうか。実際、私も渡ってしまうと思います。渡ってしまう人の中には、急ぎたいから、待つのが面倒くさいから、という理由ではない人もいると思います。急いでいるわけでもない人が渡ってしまうのは、周囲から浮くのが嫌だから、何かを言われたくないからという理由なのではないでしょうか。
このように、皆さんも周りに流されて、大してやりたくもなかったことをやったり、やりたかったことをやらなかったりしたこともあると思います。
私も前に、クラスの級訓を決めるとき、自分がいいと思ったものがあったにも関わらず、みんなが手を挙げたものに手を挙げてしまったことがあります。結局、級訓はみんなが手を挙げたものとなりましたが、自分がいいと思ったものに手を挙げればよかったと思いました。
「空気を読むことと、それに従うことは、意味が全然違う」これは、以前本で読んだ言葉です。周りが考えていることを、考えることはいいことだが、それに従う必要はない、という意味です。
最近は、SNSも普及し、誰もが簡単に「トレンド」をチェックすることができる時代になりました。化粧品1つとっても、著名人が使用した、とSNSで投稿したものは多くのユーザーが使用し、多くのユーザーが使用しているという事実により、またユーザーが増えていきます。私の姉も、SNSの投稿を参考にして、化粧品を買っていると話していました。
メイクの仕方も同じような状況です。顔は1人ひとり違うのにも関わらず、SNSを参考にしたメイクをしている人がたくさんいます。つまり、自分の顔に合っていないメイクをしている人がいるということです。他の人に合わせて同じようなメイクをするより、それぞれの顔に合ったメイクをするからこそ、メイクは1人ひとりが楽しめるのだと私は思います。
「ネット依存症」とは、インターネットに依存した状態を言います。では、皆さんは本当にネットに少しも依存していないと言えますか。ネットに書いてあることに従いすぎていない、と言えますか。ネットに頼りすぎて、自分を見失っていませんか。
普通になろうとするのではなく、人と意見が違うことが普通だと気づけたらよいのではないでしょうか。1人ひとりの意見が違う。そんな当たり前のことを、それぞれが少しでも意識して生活すれば、戦争も、差別も、貧困も、少しずつ解決していくのではないでしょうか。
皆さんもいろいろな人の意見を大切にして過ごしてはどうでしょうか。多数派の意見も、少数派の意見も。自分の意見も、ほかの人の意見も。いろいろな人の意見を大切に大切にするとよいと思います。
多数派の意見が尊重されつつあるこの時代に、少数派である意見を述べることは、たしかに難しいことかもしれません。でも、意見をもち、しっかりと言うこと、そして、自分が多数派であっても、少数派の意見を受け入れる努力をすること、それを大事にすれば、もっと生活は豊かなものになると思います。

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