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自治体の皆さまへ

フレイル予防のための運動器科学講座が送る健康情報

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新潟県小千谷市

フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。

■予防できたのに! 嗚呼(ああ)、後悔 アキレス腱断裂
JA新潟厚生連小千谷総合病院
整形外科医師 古賀寛さん

少し肌寒くなり、上着が欲しい季節になりました。この時期から特に目にするケガがアキレス腱断裂です。アキレス腱とはかかとの腱のことで、ギリシャ神話の英雄アキレスの唯一の弱点であったといわれています。踏み込み、ダッシュ、ジャンプなどふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)が急激に収縮した時や、着地動作などで急に筋肉が伸ばされた時に発生します。受傷時には突然「脚を蹴られた」「後ろからボールが当たった」ように感じ、その途端に歩けなくなることが多くあります。

◆アキレス腱断裂の治療は時間と努力が必要です
アキレス腱断裂の治療は、断裂した腱を縫い合わせる手術治療とギプスや装具を用いて腱の修復をめざす保存治療があります。いずれも数か月にわたって松葉杖を使った歩行や装具による固定が必要で、日常生活などに支障をきたして困る患者さんがたくさんいます。うっかりでも過度の負荷がかかると再び断裂する危険もあります。治療後も不自由のない動きを獲得するためには、入念なリハビリが必要です。プロスポーツ選手にもアキレス腱断裂が引退のきっかけになる人が多く、復帰できた人でも高いレベルでコンディションを維持するためには大変な努力が必要です。スポーツ選手でも大変な苦労をするため、一般人がそこまで回復するのはさらに一苦労です。結果として治療後に足首の固さや不自由さを残してしまう人も少なくありません。

◆寒いところでのスポーツは要注意!十分なストレッチを
アキレス腱断裂は中高年の方に多く、慣れない運動や準備運動不足での競技参加、体育館やグラウンドなどの寒い環境で起こりやすくなります。競技前の準備運動で体を温め、ストレッチで筋肉の柔軟性を高めることで断裂を防ぐ可能性が高まります。後悔先に立たず。運動の際はウォーミングアップやストレッチをふだんよりも念入りに行いましょう。

問合せ:健康・子育て応援課 健康増進係
【電話】83-3640

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