生活様式が変わり、さまざまな場面で「ガマン」が多くありましたが、ようやく活動が再開しています。それぞれの地域の様子を連載で取り上げてきました。最後となる第4回は、地域の結束力や実施への思いが溢れた沼垂まつりです。
沼垂まつりは、神社に奉納する「献額灯籠(けんがくとうろう)」の押し合いとして長い歴史と伝統があります。毎年8月15日の前夜祭と、8月16日の朝に行う山車行列や夜に行う献額灯籠の押し合いの本祭があります。
沼垂まつり実行委員長の吉岡さんは、「当たり前にやれていたことができない日々を過ごしてきたからこそ、まつりができるという幸せをみんなで噛みしめながら今日の日を迎えました。再開にあたっては、市の補助金制度が大きな後押しになってくれました。また、今年は地域の繋がりを大切に思い、万代高校の学生に献額灯籠の押し合いへ参加してもらうことにしました。これからも沼垂まつりを地域の誇りとして愛し、次世代への文化の継承に繋げていきたいです」と力強く語りました。
献額灯籠の押し合いが始まると、思いがぶつかり合う姿に感化されて、沿道からは大きな声援が飛び、会場が一気に熱気に包まれます。
日吉町若連中の渡邊さんは、「沼垂もんにとって、このまつりがないと夏が終わりません。自分たち一人一人がまつりを盛り上げたいとの思いを代弁して力の限り頑張ろうと鼓舞しました。4年分の思いと共に仲間と最後まで走りぬきます」と強い意志を目に宿し、後半戦に向かいました。
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