市では、新潟大学と協力して平成23年から「健康コホート調査」を実施しています。
この調査の目的は、健康寿命の延伸を目指し、介護の原因となるような病気(転倒骨折、膝関節症、認知症など)を予防すること、生活習慣がどのように関わっているかを解明することです。
今回は新潟大学・新潟リハビリテーション大学のグループから報告を受けた「健康コホート調査」の10年目の調査報告を、お知らせします。この10年で参加者の生活習慣はどのように変わったのでしょうか。この調査から見えてきた市の生活習慣の現状についてお知らせします。
※「コホート調査」とは、多くの人々の生活習慣情報を継続的に集め、生活習慣と環境がどのように病気と関連するかを調べる方法です
■喫煙習慣の変化
喫煙者の割合は、男女とも10年で減少しています(図1)。10年の変化を見ていますので、ある年代の初回調査とその下の年代の10年後調査結果を比較することで、世代比較が可能です。男性では、50・60歳代の10年後の喫煙率は、60・70歳代の初回喫煙率と比較するとわずかに低下している程度ですが、4歳代の10年後喫煙率は50歳代の初回喫煙率より明らかに低く、若い年代の喫煙率の低下がはっきりしています。
■飲酒習慣の変化
ほぼ毎日お酒を飲む人の割合を年代別に見ると、男性ではどの年代でも飲酒率の低下がみられました。また、70歳代以外はどの年代も同じように低下しています。世代比較では、若い年代の飲酒率の低下が大きい傾向です(図2)。
■運動する習慣の変化
生活習慣病予防のため、積極的に運動することが勧められています。年代別に比較すると、年齢が上がるほどウオーキングなど余暇で運動する人の割合は高いです(図3)。40・50歳代で運動する人の割合は60・70歳代に比べて低いのですが、この10年では増加しています。ただ、男性50歳代の10年後運動率は60歳代の初回運動率より低く、女性の40・50歳代も同様です。若い年代の運動習慣をどのように増やすかが今後の課題と思われます。
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