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意外と知らない?東京の環境問題の現在地(2)

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東京都 クリエイティブ・コモンズ

特集1 東京の環境問題の現在地

今回のテーマは、東京の「温暖化問題」。
猛暑やゲリラ豪雨等、東京の気候の大きな変化は皆さんも実感しているはず。調査を進めると、取材班の想像をはるかに超えた危機的状況が判明! その実態とは? その中で私たちにできることはあるのか? じっくりお伝えします。

●早まる桜の開花。そして猛暑、豪雨…気候変動を生む原因は「二酸化炭素」
東京にいると、すでになんとなく感じている気候の変化。データを見てみると、桜の開花は早くなり、猛暑日も、年1日あれば多い方だった100年前と比べ、10日を超えることも普通です。このように「地球温暖化による気候変動」はすでに私たちの日常に影響を及ぼしています。

この一番の原因は「二酸化炭素」、東京の温室効果ガス排出量の9割弱を占めます。私たちは日々、電気をはじめとする大量のエネルギーを使っていますが、そのエネルギーのために、化石燃料を燃やして二酸化炭素を排出しています。この「二酸化炭素」をいかに減らすかが、我々の課題です。

◇桜の4月1日の開花ラインの変化
・1991年~2020年の平均値に基づく4月1日開花ライン
・1956年~1985年の平均値に基づく4月1日開花ライン
※詳細は本紙をご覧ください。

●これ以上の温度上昇は、私たちの日常生活を激変させる
世界の科学者があつまる国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると、産業革命前と比較した気温上昇が1.5℃になると、大雨や猛暑日など「極端現象」の発生は、例のないほどに増加すると言われています。現在、温暖化による気温上昇は1.1℃と言われています。「たった1.1℃」と感じる人もいるかもしれませんが、事実、世界ではすでに、洪水、干ばつといった気象災害の報告数が、過去50年間で約5倍に増えています。東京や日本でも「命に関わる暑さ」や豪雨・台風の時に「命を守る行動を」という言葉をニュースでよく聞くようになりました。このまま推移すると、1.5℃には、2030年代前半に到達し、21世紀末には最大4℃以上上昇する可能性が指摘されています。
私たちが想像する以上に、1℃、そして0.1℃単位の気温上昇の影響は計り知れず、これまでの私たちの「日常生活」が失われてしまうかもしれません。地球温暖化は、もはや「待ったなし」の緊迫した状況にあるのです。

●「2050年ゼロエミッション」に向けて、東京都は「2030年カーボンハーフ」を表明
気温上昇を1.5℃以内に抑えるために、世界は2050年CO2排出実質ゼロ(ゼロエミッション)、2030年時点で約半減の実現に向け、取り組みの強化を進めています。資源やエネルギーを大量に消費している東京も、都内の温室効果ガス排出量を2030年までに50%削減(2000年比)する「2030年カーボンハーフ」を表明し、これまでの取り組みをさらに拡大、加速させています。

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