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自治体の皆さまへ

意外と知らない?東京の環境問題の現在地(3)

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東京都 クリエイティブ・コモンズ

都民1人ひとりの意識が重要

◇「家庭」からは排出増加!?建物での”HTT”がカギ!

実は、東京の二酸化炭素排出量の約7割は、住宅やビル・工場などの建物でエネルギーを使うことによって排出されています。多くの建物が集まる東京では、建物に対する対策が重要課題なのです。2000年頃から東京都は、企業の協力も得て、大規模な建物を中心に排出削減の取り組みを実施し、一定の成果を得てきました。一方、「家庭部門」と呼ばれる家庭からの二酸化炭素の排出量は世帯数の増加等もあり、なかなか下がっていないのが現状です。家屋や中小規模のオフィスからの排出を削減するために、都民一人ひとりの意識・行動の連携の重要性が増してきているのです。

都内のCO2排出量の部門別構成比
出典:都における最終エネルギー消費及び温室効果ガス排出総合調査2020年度

※詳細は本紙をご覧ください。

この背景をふまえ、知っておいていただきたいのが、「電力の“HTT”(HへらすTつくるTためる)」アクションです。建物に関連して排出される二酸化炭素の多くは、電力使用によるものです。家での電力消費を「へらす」省エネ。そして、化石燃料を燃やさずに自然のエネルギーで電気を「つくり」「ためて」使う取り組みを進めていくことが、建物に関連して排出される二酸化炭素の削減に直結します。

●実は「我慢」ではない!?「いいことが多い、温暖化対策
省エネと言うと、「我慢するのは嫌だな」と思う方もいるかもしれませんが、温暖化対策は、実は「我慢」するものではなく、皆さんにとって「いいこと」も多いのです。

太陽光発電設備の設置は光熱費を削減し、4kWのパネルを設置した場合の、30年間の支出と収入を比較すると、最大159万円のメリットを得られる計算となっています。設置費用は、現在の補助金の活用により約6年で回収できます。

停電時も電気が使えるため、災害などで停電した場合も安心。さらに、住まいの断熱性を高めることは部屋間の温度差を小さくでき、ヒートショックを防ぐなど、私たちの健康にも好影響を与えてくれるのです。無理せず、オトクに、生活の質を上げるために、HTTに取り組んでいくことをおすすめします。

・太陽光パネル(4kW)設置の経済性資産 現行の補助金制度を利用した場合※4

※詳細は本紙をご覧ください。
(注)東京都区部、2人以上の世帯を想定して試算(2022年5月時点)したものであり、今後の状況変化等で変動する場合があります。

〈試算条件〉
※1 株式会社資源総合システム調べ(2021年度末平均(税込み)/パワコン、その他機器、標準工事費含む)補助金制度適用後
※2 パワコン…パワーコンディショナーの略。太陽光パネルで発電した電力を、家庭で使用できる電力に変換する設備
※3 期間中一度交換
※4 10万円/kW
※5 売電単価:17円/kWh(1年~10年)、8.5円/kWh(11年~30年) 電気料金:33円/kWh(2022年5月)

●こんなに違う、日本と世界での「気候変動対策」へのイメージ

◇あなたにとって、気候変動対策はどのようなものですか?
a.多くの場合、生活の質を驚かすものである
26.75% 世界平均
60% 日本

b.多くの場合、生活の質を高めるものである
66.24% 世界平均
17% 日本

出典:世界市民会議(World Wide Views on Climate and Energy)2015年6月実施

世界の人々は、生活の質を高めるものと感じているが、日本人は「生活を驚かすもの」と考えている

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