■蕁麻疹(じんましん)について
「ある朝、目を覚ますと全身に発疹が。ミミズ腫れのように盛り上がっていてとにかくかゆい。かゆみ止めの薬を塗って、出ていた発疹は引いたが、今度は別の場所に出てきた。」こんな経験はありませんか。これ、典型的な蕁麻疹の症状です。
蕁麻疹は、皮膚の一部が突然赤みを伴って盛り上がる膨疹です。膨疹は通常数時間程度で治まりますが、また別の場所に出てきたりします。
蕁麻疹は、かゆみを引き起こすヒスタミンという物質が体内に放出されることで起こります。食べ物によるアレルギーが有名ですが、擦れや運動、体温上昇といった刺激に対する過敏性による場合もあり、必ずしもアレルギーが原因ではありません。また、アレルギーによる場合でも、風邪などで体内に侵入した細菌やウイルスが原因の場合もあり、原因の特定は困難なことも少なくありません。
蕁麻疹の治療は、原因となる物質や環境の回避・除去に加えて、抗アレルギー薬などの内服治療が中心となります。蕁麻疹は放っておいても発疹が出たり消えたりすることから、外用剤はあまり意味をなさず、内服により体の中から反応を抑えることが重要です。
一人ひとりの症状に応じ、薬剤の選択や増量が必要となるため、症状の思い当たる方は早めに医師にご相談ください。
東村山市医師会
<この記事についてアンケートにご協力ください。>