文字サイズ
自治体の皆さまへ

トークセッション(2)

4/31

東京都東村山市

■鳥谷敬さん プロフィール
昭和56年6月26日生まれ。
東村山市出身の元プロ野球選手、野球解説者、野球評論家、コーチ、タレント。
東村山市立八坂小学校在学中に、市の少年野球チームであるジュニアメッツに所属。
平成16年~令和元年 阪神タイガース所属
令和2年~3年 千葉ロッテマリーンズ所属
日本野球機構(NPB)の一軍公式戦1,939試合連続出場、13シーズン連続全試合出場、史上50人目の公式戦2,000本安打および史上15人目の1,000四球を達成。
歴代最長のフルイニング出場記録保持者(667試合)
遊撃手としてのシーズン最多打点記録保持者(104打点・2010年)。
平成25年にはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に日本代表として出場。

■市民から鳥谷さんへの質問コーナー
Q,鳥谷さんのプレーで一番印象に残っているのは、2013年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の台湾戦、9回表2アウト1塁の場面で鳥谷さんが盗塁された時です。その時の心境をお聞きしたいです。

A,あの時は、1点差で負けていて、そこで負けたら予選ラウンド敗退というピンチでした。1アウトから1塁に出て、その時は長野選手がバッターで、ホームランもあったので何も考えていませんでした。初球を長野選手が打ってセンターフライで2アウト、井端さんがネクストバッターズサークルから歩いてきた。井端さんはあのとき非常に打撃の調子が良くて、ヒットならいつでも打てる状態でした。これは、自分がなんとか2塁に行けば、ヒットで同点に追いつける。そしてここで追いつければ、この試合は絶対に勝てると思いました。
2塁に行く方法としてはワイルドピッチか盗塁しかない。相手の台湾の投手はコントロールが非常に良いので、まずワイルドピッチはない。そのため、盗塁するしかない。しかし、自分が盗塁を試みてアウトになれば、ゲームセットでWBC敗退。盗塁することへの背中を押してくれるものはありませんでした。
その時、試合前のミーティングで聞いていた情報を思い出しました。その台湾の投手は投球までに時間がかかるということと、牽制を1回しかしない、というものです。これはなかなか勇気が出せないから、牽制が1回来たらスタートすると決めました。決めた瞬間に、ゆるい牽制が来て、行くしかないとスタートを切りました。セカンドに行った瞬間に、「この試合勝った」と思いましたよ。まだ井端さんは打っていませんでしたが。事前の準備があっての盗塁でした。

Q,今までやってきたスポーツの部活を引退しました。目標を持ってやってきたものを急に失ってしまった感じがしています。鳥谷さんが野球を引退されてから、どのようなモチベーションで過ごしたのかお聞きしたいです。

A,自分は、ずっと野球をやってきたからこそ知らなかった世界、知らなかった自分を知るために、俳優業や大食い、ゴルフ中継のレポーター等、いろいろなことをやって過ごしています。
今まで一つのスポーツをやってきたので、自分の可能性はその中で決まっていました。でも、これからは違うところで自分の強みや弱みを知らなければならないと思い、今までやっていなかったこと、知らなかったことをいろいろやっていくうちに、次に自分のやりたいことや、やりたかったけどできなかったことが、どんどん見つかっていきました。
今までやっていたことに固執すると、それではまた同じ世界に戻って、自分の魅力も同じことになってしまう。また、みんなと同じことをやっていたら、同じ世界で止まって、違う発想は生まれません。そのため、違うことにどんどんチャレンジしてみてください。そうすると、できることとできないことが分かります。チャレンジすれば勝手に次の目標、やりたいことが出てくると思います。なので自分もめちゃくちゃチャレンジしています。ぜひ、見ていてください。

■東村山の子どもたちへメッセージ
今はソーシャルメディア等、いろいろな情報があって、何を選択するかで人生は大きく変わります。ですが、その選択よりも、選択後の努力の方がより大切です。例えば、野球を続けるか・やめるかの選択肢で、やめると決めたなら、野球以外で自分の取り柄を探す努力をすればいい。続けると選択したなら、野球を極める努力をする。選択に重きを置くのではなく、選択した後に、成功するための努力をしてもらえたらいいな、と思います。

■東村山で子育てしている皆さんへメッセージ
自分は、子どもは自分自身の鏡だと思っています。「予習・復習をしなさい」と子どもに言っている自分は、仕事の予習・復習をしているか?意外にやってない。見本を見せれば、子どもは良いものを見て成長すると思います。子どもを通して自分を見るというニュアンスで子育てを考えていただければと思います。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU