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自治体の皆さまへ

人とのつながりを大切にしながら 住みよい江戸川区を未来に(2)

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東京都江戸川区 クリエイティブ・コモンズ

■地震による火災を防ぐ「感震ブレーカー」を全世帯に
2点目は「災害対策」です。

先日も台風2号に伴い中川の上流域で大雨が降りましたが、区内に大きな被害はありませんでした。これは以前より区をはじめ流域で進めてきた水害対策の効果が発揮された結果であります。先日の2倍の量の雨が上流で降っても、ハザードマップで想定されているような浸水被害が起こることはありません。

ただし楽観視はできません。これからの時期は風水害への十分な注意が必要です。本区は今後も区民の皆さまに対し、迅速で的確な情報提供に努めるとともに引き続きハード面の整備も推進してまいります。

一方、地震については、東京都が令和4年度5月に首都直下地震の被害想定を10年ぶりに見直しました。それによりますと、区内の出火件数は62件で都内最多、焼失する建物は1万4421棟で都内で3番目に多いとされています。区内の建物の耐震化率は住宅が98%、公共施設が100%であり、ともに23区トップですが、地震発生時の火災についてはさらなる対策が必要です。

火災を原因別に見てみますと、最も多いのは電気による火災ですが、その防止に有効な装置が「感震ブレーカー」です。これは強い揺れを感知すると取り付けた電気機器の電源を自動的に止める装置で、地震が起きた際、あるいは停電から復旧した際に起こる電気による火災を防ぐものです。

東京都は区内の木造住宅密集地域にある約5万世帯に、コンセント型の感震ブレーカーを配布する予定ですが、本区はそれを区内の全35万世帯にお配りできるよう、都の事業の対象にならない世帯にも無料で配布する事業を始めます。

感震ブレーカーの設置率を50%にすることと、出火間もない状態での消火率を90%に高めることで、地震発生時の火災による死者数・焼失する建物の数ともに9割減少させることができると東京都は推計しています。

区内の全てのご家庭を地震による火災被害から守るため、区民の皆さまにこの事業をご活用いただけるようお知らせに努めてまいります。

■物価高騰の影響を受ける高齢者世帯に食料品などをお届け
また喫緊の課題という観点では、昨今の物価高騰の影響を受ける区民の皆さまの負担軽減も重要なテーマです。これまで、非課税世帯に対しては給付金の支給などを迅速に進めてきたところですが、その支給対象外である課税世帯の中でも、特に年金を主な収入とする高齢者世帯は同じく大きな負担を強いられています。

そこで本区ではそうした方々の生活を支援するため、世帯合算所得が1000万円未満の高齢者世帯を対象に、1万円相当の食料品や日用品などをお届けする事業を新たに実施します。

区の特産品のセットの他、友好都市である鶴岡市・南魚沼市・安曇野市の特産品や、区と包括連携協定を締結している大手スーパーの生活支援用品のセットなど、さまざまな選択肢をご用意することで各世帯の状況に合わせた適切な支援につなげてまいります。

■本区に拠点を置くラグビーチーム クボタスピアーズが日本一に
さて先日は、本区を拠点の一つとして活動するラグビーチーム、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが見事、日本一を果たすという大変うれしいニュースがありました。

チームの躍進に大きな感動を覚えた方も多かったのではないでしょうか。こうした「みる」スポーツの力は、私たちに夢と希望を与えてくれるとともに、社会全体の活力となるものです。

本区とクボタスピアーズはSDGsの推進に関する連携協定を締結しており、選手の皆さまには日頃から区民の皆さまと一緒に清掃活動やリサイクル、子ども食堂の支援など、地域のための活動を精力的に行っていただいております。また今年の4月には、ホストスタジアムである江戸川区陸上競技場のネーミングライツを取得し、その愛称が「スピアーズえどりくフィールド」に決定したところです。

このように区内で活動する団体も私たちの大切なパートナーです。本区は今後もクボタスピアーズと連携し、ともに地域課題の解決に取り組んでまいります。

振り返れば本区は以前から「地域力」を大事に培ってきました。これは先人たちが長い時間をかけて築き上げてくれた財産であり、今でも江戸川区を支える大きな力です。時代が移ろい、それに合わせて少しずつ形を変えていくかもしれませんが、やはり「江戸川区らしい地域力」、区民の皆さまの「地域を思う力」は、いつの時代にあっても本区のアイデンティティであり誇りであります。

今後も本区に育まれてきたこの力を大切にしながら、区民の皆さま、区議会議員の皆さまとともに一致団結して、この住みよい江戸川区をさらに発展させ、未来へと引き継いでまいります。ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

さて、本定例会には先ほど申し上げた案件を含む、一般会計・特別会計合わせて36億4千万円余となる補正予算案に加え、条例改正など合計で25件の議案をお諮りしております。また、専決処分など5件の報告事項並びに農業委員会委員の任命同意がございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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