令和4年度、消費生活センターには、3,524件の相談が寄せられました。未成年者からの相談では、インターネットに関連する相談が多くみられます。夏休みの時期において、子どもが遭いやすいトラブルを防ぐためのアドバイスを紹介します。
■事例(1)
中学生の子どもがオンラインゲームで課金した。初めは小遣いの範囲だったが、そのうち家に置いてあった現金に手を付けて課金するようになり、気付いた時には合計100万円を超えていた。ゲーム会社に返金を申し出たが、断られた。
◇アドバイス
未成年者が保護者の同意なく課金した場合、取り消しが可能です。ただし、保護者のアカウントを子どもが利用して課金したり、年齢確認画面で成人と偽ったりすると、取り消しや返金が認められない場合があります。
子どものインターネット利用状況を把握し、家族でルールを話し合いましょう。また、子どもが無断で現金やクレジットカードを持ち出さないよう、管理しましょう。ペアレンタルコントロール機能(※)を利用することで、子どものアカウントでの課金を保護者が制限できます。
※…子どもにとって好ましくない内容のウェブサイトやコンテンツに対し、利用や閲覧の制限を設ける機能
■事例(2)
高校1年生の娘がSNSで広告を見て、声優のオーディションを受けた。その際、ボイストレーニングを勧められ、同席していた母親も同意し、受講とキャスティング併せて8万円弱の契約をし、娘がサインした。トレーニングを1回受けたが、思うような内容ではなかったため、解約を申し出た。すると、解約料を請求され、払わなければ法的手続きに入ると言われた。
◇アドバイス
未成年者が契約するには、原則として保護者(父母の共同親権の場合はその双方)の同意が必要です。本件が共同親権の場合であれば、母親の同意だけであるため、有効とは言えません。未成年であることを理由とした取り消しができ、解約料は支払う必要がなく、支払済みの料金の返金を請求できます。
SNSの広告やそこで知り合った相手がきっかけとなり、トラブルになるケースが増えています。トラブルに遭った時は、1人で悩まず、消費生活センターに相談しましょう。
担当課:消費生活センター(立石5-27-1 ウィメンズパル内)
【電話】03-5698-2311
<この記事についてアンケートにご協力ください。>