■お酒と健康
高木病院院長 南 明宏
お酒の飲み方は十分注意が必要です。アルコールと人類のかかわりは古く、判明している最古の記録は約9000年前の中国の遺跡にある壺(つぼ)に米とサンザシの実と蜂蜜を混ぜて発酵させたものがあり、これが最古のお酒と言われています。また驚くことに、ギニアの野生のチンパンジーも発酵した、アルコール成分を含むヤシの実の果汁に酔っぱらっている姿が確認されています。人間以外にもお酒を飲む生物が多いことには驚きました。動物もお酒によるコミュニケーションをとっているようです。
ここでお酒の飲み方と注意点についてお話しします。
まず適量を知ること。(純アルコール20g相当)適量を守れない方への酒量の減らし方のコツですが、ストレスなく減らすこと。具体的には、「まずは今より一杯減らす。」ことが大事です。ノンアルコールや炭酸水にする、お酒を買い置きせずその日に飲む分しか冷蔵庫に入れない、注いで飲むお酒を避け、グラスで飲むお酒を選ぶのも、飲みすぎを防ぐのに役に立ちます。また、アルコールへの依存を防ぐためにも週1日以上は休肝日を作ることです。取り組む曜日を決める、そして酒の代わりに飲むものをあらかじめ用意しておくのもよいでしょう。また、おつまみも大事です。揚げ物などは控え、刺身、冷奴、サラダ、おひたし、モズク酢などの野菜や海藻類などをとると、生活習慣病の予防に役立ちます。このように適量を把握し、飲みすぎている場合には、上記のような自分に合った工夫を見つけて上手にお酒と付き合いましょう。
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