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上三川こぼれ話 〜第10話 おりがみの歴史〜

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栃木県上三川町

本町は、世界的な折り紙作家である吉澤章(よしざわあきら)さんの出身地であることにちなみ、ORIGAMIのまちとしてまちづくりを進めています。
折り紙といえば、伝承折り紙の「折り鶴」が思い浮かぶと思います。誰もが一度は折った経験がある折り紙ですが、驚くべきことに江戸時代にはすでに折り方が確立されていました。今回は日本の折り紙のルーツに迫ってみたいと思います。
7世紀の初め、大陸より日本に紙の文化が伝わり、日本独自の薄くて丈夫な和紙が誕生しました。初めは写経(しゃきょう)や記録のために使われていた和紙ですが、次第に神事(しんじ)に用いられるようになり、供物(くもつ)を包む紙を美しく折って飾る儀礼(ぎれい)折が誕生しました。
室町時代になると、小笠原(おがさわら)流などの礼法の流派が生まれ、紙包みの礼法が確立しました。いまでも使われている「熨斗(のし)」がその名残です。
江戸時代になり、紙が庶民の手に入るようになると、紙を折って楽しむ遊びが生まれました。これがいわゆる折り紙です。寛政(かんせい)9(1797)年には世界で最も古い折り紙の本「秘傅千羽鶴折形(ひでんせんばづるおりかた)」が出版されています。
19世紀のドイツでは、世界初の幼稚園を設立したフレーベルが、幼児教育の中に折り紙を組み込みました。明治政府もこの幼児教育を採用し、教育現場で折り紙を折るようになりました。折り紙が子供の遊びのイメージが強いのは、このためと考えられます。
そして現在、町の小中学校では折り紙が授業の中に位置付けられています。日本の歴史ある文化をこれからも大切にしていきたいですね。

問合せ:生涯学習課 文化係(中央公民館内)
【電話】56-3510

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