一里塚(いちりづか)とは、江戸時代に主に五街道(ごかいどう)を中心に整備された道程(どうてい)の目印のことです。江戸日本橋を起点に、一里(約4km)ごとに塚を築き、松などが植えられました。県内では、日光街道沿いにある国指定史跡小金井(こがねい)一里塚が有名です。江戸と日光を結ぶ日光街道三十六里のうち二十二里の地点にあり、道の両側に一辺12の方形の塚が築かれています。
ちなみに日光街道は、家康が日光に東照権現(とうしょうごんげん)として祀(まつ)られた頃に、代々の将軍が日光へ参拝(さんぱい)するために整備されました。
小金井一里塚からさらに一里北に行ったところにも一里塚があり、東側の塚は残っていませんが、西側の塚が良好な状態で森の中に残されています。この塚は下石橋(しもいしばし)一里塚として知られていますが、実は上三川町簗(やな)の飛び地内にあります。
また、小金井一里塚もそうですが、下石橋一里塚は現在の日光街道よりも西側にあります。これは明治時代以降の道路改修により、日光街道のルートが変更されたことを物語っており、当時の日光街道はこの塚の側を通っていたことが分かります。
現在、下石橋のように一里塚は地元の保存会の方々によってきれいに整備されており、往時の日光街道を散策することができます。まだまだ暑い日が続きますが、涼しくなってきたら街道を歩いてみるのも良いものですね。
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