■障害者虐待防止法
障がい者への虐待は、絶対にしてはいけないことです。虐待は、どこの家庭や施設、会社などでも起こりうる身近な問題です。加害者が虐待と思っていない場合や、障がい者本人が長い期間虐待を受けていて、被害を訴えることをあきらめている場合もあります。障がい者への虐待は、社会全体で関心を持ち、予防や早めの対応に努めなければいけません。みんなで協力しながら、だれもが安心して暮らせる社会をつくりましょう。
◆障害者虐待防止法」とは
正式には「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」といいます。この法律は、障がい者の尊厳を守り、自立や社会参加の妨げとならないよう、虐待を禁止するとともに、その予防と早期発見のための取り組みなどの支援を定めたものです。
◆対象となる障がい者
身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む)、その他心身の機能の障がいがある方であって、日常生活に相当な制限を受けている状態にある方とされています。障害者手帳の有無は問いません。
◆3種類の障がい者虐待
▽養護者による虐待
家族や親族または同居する人などによる虐待
▽福祉施設従事者による虐待
福祉施設やサービス事業所などの職員による虐待
▽使用者による虐待
障がい者の雇用主などによる虐待
◆こんなことが障がい者虐待になります
(1)身体的虐待
身体に傷や痛みを与える、または正当な理由なく身体を拘束する
▽例
・殴る、蹴る、熱湯をかける
・熱いものや辛いものを、むりやり食べさせる
・部屋に閉じ込める、椅子やベッドに縛り付ける など
(2)心理的虐待
言葉や態度で精神的な苦痛を与える
▽例
・怒鳴る、ののしる、悪口を言う
・わざと恥をかかせる
・無視をする
・差別的な対応をして、尊厳を傷つける など
(3)性的虐待
無理やり(または、同意とみせかけて)わいせつなことをしたり、させたりする
▽例
・性器への接触
・わいせつな言葉をかける
・性的行為を強要する
・わいせつな行為、画像を無理やり見せる など
(4)放棄・放置(ネグレクト)
介護をしない、必要な医療、福祉サービスを受けさせない
▽例
・十分な食事を与えない
・入浴や衣服を取り替えさせない
・病院を受診させない
・学校へ行かせない など
(5)経済的虐待
財産を勝手に処分する、不当に財産上の利益を得る
▽例
・生活に必要なお金を本人に渡さない
・決められた賃金を支払わない
・本人の同意なしに財産や預貯金を処分・運用する など
相談・問い合わせ先:市障がい児者相談支援センター
【電話】37-9970
◆虐待を未然に防ぐために
障がい者虐待は、障がいに関する理解不足、介護疲れなど、さまざまな要因が重なり起こることがあります。障がい者の介護をする場合、福祉サービスの利用を考えてみてはいかがでしょうか。困ったことがあれば、抱え込まずに当センターまでご相談ください。
問合せ:市障がい児者相談支援センター
【電話・FAX】37-9970
◆もしかしたらと思ったら、迷わず通報を
障害者虐待防止法には、虐待に気づいた方の通報義務も定められています(匿名での通報も受け付けています)。早めの対応や支援は、問題の解決にもつながります。「虐待かも?」と思ったら迷わず、下記窓口まで通報・相談をお願いします。
問合せ:
社会福祉課【電話】32-8900【FAX】32-8601
県障害者権利擁護センター【電話】028-623-3139【FAX】028-623-3052
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