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特集 大田原市と相撲

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栃木県大田原市

大田原市では、古くから相撲が盛んに行われており、それを今に伝える史料が市内各地に残っています。
また、近年は市出身の大相撲力士も増えており、今後の活躍が期待されています。
今回は、大田原市と相撲について、「江戸~昭和」「平成」「令和」の三部に分けてご紹介します。

■江戸~昭和
大田原市の中でも特に旧黒羽町(両郷地区)では、相撲が盛んに行われてきました。
両郷地区には、江戸時代の文化13年(1816年)に行司の木村庄之助からいただいたという免許状が残っており、明治時代には両郷地区およびその周辺地区の居住者から賛助金を募り、相撲大会が開かれていたようです。
また、大正から昭和時代初期には、地域住民の力士たちが「四股名(しこな)」を名乗り、各種の相撲大会や他地区への「巡業」が行われていました。当時の様子を今に示す「番付表」や「化粧まわし」などが、地域内で保管されています。なお、「番付表」は、現在、大宮温泉神社(中野内)において保管されています。
大宮温泉神社は地域住民力士の相撲大会の会場にもなっていました。
これらの歴史的な背景もあり、黒羽地区ではその後、黒羽町相撲連盟が発足し、ちびっ子相撲大会や町民相撲大会が開催され、「見る」だけでなく「する」競技としても親しまれていくことになりました。
その後、昭和55年に開催された「栃の葉国体」において、黒羽地区(旧黒羽町)は、相撲競技の会場となり、栃木県代表チームの取り組みでは、会場が大いに沸き立ちました。

■平成
黒羽地区において平成5年度に全国高等学校総合体育大会(インターハイ)が開催され、栃の葉国体により高まった相撲への関心がより深くなりました。大田原地区においても相撲の振興に関する気運が高まり、平成13年度に、市内の小学生を対象とした「第1回小学生相撲大会」が開催されました。
その後、市町村合併により相撲は大田原市全体で盛んな競技となっていきます。
平成18年度に美原公園内に相撲場が整備され、また、小学生向けの相撲道場である「おおたわら修志館」が若草中学校内相撲場を会場として開設され、児童が相撲に親しめる環境が整備されました。
これらの大会や道場に関わった児童の中には、後に全国中学校相撲選手権大会団体の部優勝メンバーや、インターハイの相撲競技出場者、世界大会優勝者や大相撲入門者など、輝かしい実績を残された方が多数いらっしゃいます。
また、黒羽高等学校相撲部や若草中学校相撲部が全国大会で好成績を残すようになり、全国でも有数の相撲競技の強豪校となりました。
一方、大相撲においては、黒羽地区出身である北勝力(ほくとうりき)関が活躍し、平成16年5月場所では、優勝決定戦までもつれ込む熱戦を繰り広げました。惜しくも敗れましたが、殊勲賞を受賞しました。
さらに、大田原市相撲連盟が平成17年度に発足し、現在に至るまで、これらの相撲競技の振興に努めています。

■令和
令和4年度に開催された「いちご一会とちぎ国体」では、大田原市が再び相撲競技の会場となり、少年男子、成年男子の部に本市にゆかりのある選手が多数出場し、活躍しました。
また、大田原市相撲連盟の活動が評価され、県スポーツ協会より、スポーツ優良団体賞が授与されました。
さらに、今春には、市内から相馬伸哉(そうましんや)さん(黒羽高等学校出身)、小野寺悠斗(おのでらゆうと)さん(若草中学校出身)が大相撲力士として二子山部屋へ入門することとなりました。お二人にお話を伺うと、「ケガにより思うような相撲が取れない時期もあったが、子供のころからの夢を叶えるため入門を決意した。十両昇進を目指し稽古に励みたい。」(相馬さん)、「大相撲入門については小学生のころからの夢であり、いずれは十両に昇進できるよう頑張っていきたい。」(小野寺さん)と意気込みを語ってくれました。
先輩力士も含め、大田原市出身の幕内力士が再び誕生することが期待されます。

▽取材協力
大田原市相撲連盟会長 大沼健司氏
大宮温泉神社
井上正男氏(木佐美)
おおたわら修志館

▽お知らせ
6月18日(日)に美原公園相撲場にて大田原市小学生相撲大会の開催を予定しています。
当日は、大相撲二子山部屋協力のもと、市出身力士などによる小学生向け相撲教室を開催する予定です。詳細は後日、市ホームページでお知らせします。

問合せ:スポーツ振興課[体]
【電話】0287-22-8017

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