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黒羽芭蕉の館だより 第93回

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栃木県大田原市

■乗化亭奇方(じょうかていきほう)
今回は「大関家文書(もんじょ)」の中から『乗化亭奇方』という書物を紹介します。本書は、「乗化亭」と号する大関増業(ますなり)(1782~1845)が黒羽藩11代藩主を隠退後に編さんした医書(写本)で、栃木県指定有形文化財となっています。
70巻131部が10冊に合本され、別冊として惣目録(そうもくろく)1冊が付されています。全てが四つ目綴で、各冊の寸法は、縦21.8cm、横15.6cmです。杉製の本箱(幅19.0cm、奥行き24.9cm、高さ34.0cm)に収められています。
本書の内容は、内科・外科・産婦人科・小児科・眼科・耳鼻咽喉科・精神科・製薬・救急看護の全般にわたっています。そして、これら各般に関する病状・処方・服薬などを、古今の医書や本草書(ほんぞうしょ)(薬物に関する知識をまとめた書)を用いて、その効用を確かめつつ集大成したものと言うことができます。
自序(じじょ)によれば、増業が藩主を隠退し、江戸箕輪(みのわ)(現東京都荒川区)の大関家下屋敷(しもやしき)に移った後の天保11(1840)年に完成となっています。
『乗化亭奇方』は現在、当館大関記念室で専用の本箱とともに展示中です。

問合せ:黒羽芭蕉の館
【電話】0287-54-4151

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