文字サイズ
自治体の皆さまへ

9月は世界アルツハイマー月間

7/44

栃木県日光市

~認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために~

警視庁の統計データによると、令和4年に認知症やその疑いのある行方不明者として届けられた人は全国で延べ1万8709人と過去最多を記録。この10年で2倍に増えています。
85歳以上の4人に1人が何らかの認知症の症状があるといわれている現在、認知症の方やその家族が安心して暮らすためには、地域でのさりげない見守りが重要な役割を持ちます。

■市の取り組み
【1】認知症サポーター養成講座
市は、認知症への正しい知識と理解を持ち、認知症の方やその家族に対して地域の人ができる範囲で手助けする「認知症サポーター」を養成し、認知症高齢者などにやさしい地域づくりに取り組んでいます。認知症サポーター養成講座はさまざまな方が受講できますので、問い合わせてください。

【2】認知症カフェ(オレンジカフェ)
認知症の方とその家族、地域住民や介護の専門職などが気軽に参加し、情報交換をしたりおしゃべりを楽しんだりする集いの場です。

(1)ほっとウェーブ(NPO法人ウェーブ)
日時:毎週火曜・水曜・木曜日 午前10時〜午後3時
場所:今市787(元つちやそば)
【電話】0288-21-1150

(2)オレンジカフェ ほっこりサロン(NPO法人あかね会)
日時:毎週第3日曜日 午前10時〜午後2時
場所:鬼怒川温泉大原334-6(オアシス支援施設大原あかね)
【電話】0288-25-3206

(3)オレンジカフェ みょうじん(社会福祉法人大恵会)
日時:毎月第3水曜日 午前10時〜正午
場所:明神2453(養護老人ホーム晃明荘)
【電話】0288-25-3301

【3】記念イベント
「ぼけますから、よろしくお願いします。」上映会を開催します。
85歳認知症の母と老老介護をする93歳の父の暮らしを、一人娘である信友直子(のぶともなおこ)監督が丹念に記録したドキュメンタリー映画です。
日程:9月28日(木)
上映時間:午後1時30分~3時30分
場所:日光街道ニコニコ本陣
定員:150名(先着順)
料金:無料

■Interview
◇高橋 良子(たかはしりょうこ)氏
夫が67歳の時にアルツハイマー型認知症と診断された高橋さん。自分の介護体験が誰かのためになればと、「栃木県認知症の人と家族の会」「にっこう認知症・若年性認知症家族の会」などで精力的に活躍しています。

私はもともと高齢者施設の看護師だった経験から、認知症に対し特に偏見はなく、夫が認知症と診断された時も「仕方がないこと」と受け入れることができました。それからも2人でベトナム旅行に行ったり、普段と変わらない生活を心掛けたりしました。

しかし、夫の認知症は徐々に進み、診断から5年ほど経過すると徘徊(はいかい)の症状がみられました。私が一瞬目を離した隙に姿が見えなくなり、近所を駆け回って探すようになりました。そこで、夫のズボンのポケットにGPSを入れておき、また、近所の方に夫が認知症であることを話し、姿を見かけたら教えてほしいとお願いしました。そうすることで、たとえ徘徊してもGPS機能で現在地を確認でき、また、近所の方が「あっちに歩いて行ったよ」と教えてくれたことで、徘徊しても見守られる仕組みができました。

現在は、認知症が進行し施設に入所していますが、その頃を振り返ると認知症を隠すより、オープンにして近所の方に知ってもらうことで、自分も楽になれたし、何よりも本人が住み慣れた地域で安全に過ごすことができました。認知症は誰がなってもおかしくないことです。「認知症の人は特別」なんて思わず、地域全体でさりげない見守りを広げていくことが大切です。

問合せ:高齢福祉課 地域包括支援センター
【電話】0288-21-2137

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU