■ツンツンだけど一途(いちず)な魅力~鍋掛のイトヨ~
イトヨは背びれにとげを持っている魚で、市内では鍋掛にしかいません。雄は繁殖期になるとトンネルのような巣を作り、雌を誘導して卵を産ませて、稚魚の保護をする珍しい魚です。そんな一途で魅力あるイトヨを紹介します。
イトヨは、ミヤコタナゴとともに本県に棲息(せいそく)している希少な魚の一つで、昭和57年に天然記念物に指定されました。
棲息地は、自然湧水のある所、もしくは湧水地近くの小川で、夏でも水温が低く20度以下の所に限られています。イトヨには海と川を行き来している降海型(こうかいがた)と、淡水のみに生活している陸封型(りくふうがた)がいますが、県内のイトヨは陸封型の太平洋側における南限に位置しています。
産卵期は4~5月頃で、この時期になると、雄の腹部には赤いきれいな婚姻色が現れます。食性は水生昆虫などで、背びれのとげは、身を守る有力な武器になっています。
問い合わせ:[西]生涯学習課
【電話】0287-37-5419
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