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自治体の皆さまへ

守山てんこもり

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滋賀県守山市

■奏でる 合わせる 感動する
吹♪奏♪楽♬のまちを目指したい
目指すのは心を一つにした音楽。
大人に「吹奏楽のまちもりやま」の夢を見させてくれる中高生が集まった「ルシオール・ユース・ウインド・オーケストラ」を取材しました。

◆もっと吹奏楽をやりたい 学校と楽団で楽器を練習
昨年10月に発足した、ルシオール・ユース・ウインド・オーケストラを知っていますか。市民ホールが主宰している「ほたるのまちの中高生による吹奏楽団」(ほぼ直訳)です。
8月、夏休みに入ったメンバーの多くは、学校の部活動で演奏し、楽団の活動で演奏して楽器の上達を目指すとともに、心を一つにして美しい合奏ができるように練習を重ねています。夏の終わりには県芸術祭、秋には「びわ湖吹奏楽フェスタ2023」(5頁)に出演する予定です。
吹奏楽の指導に当たるのは武藤千尋(むとうちひろ)さん。長年にわたり市内中学校で教鞭をとり、前年度までは吹奏楽部の顧問も務めていました。それだけに、団員たち個人の演奏技術の上達だけでなく、仲間との絆や人間的な成長を大切にしています。
今春臨んだ初めての定期演奏会の後、受験などで中高3年生の多くが退団・休団しましたが、代わりに新しいメンバーが加わりました。みんなをまとめる最年長の運営リーダー(高校2年生)の顔ぶれも変わりました。「吹奏楽が好き」「上手になりたい」「先輩のように良いチームの雰囲気を作りたい」など、それぞれの想(おも)いを胸に演奏をしています。

◆学校から、ホールから 吹奏楽をまちへ広げたい
市民ホールが自主事業として中高生吹奏楽団を主宰するきっかけは、令和3年、「子どもが積極的に芸術・文化に関わる仕組み作り」について宮本(みやもと)前市長から相談を受けたことでした。
今から約25年前、当時ホールで開催されていた吹奏楽の大会は中部地区大会予選1つだけでした。その後、県吹奏楽連盟などの要望に応えているうちに、県大会、南部地区大会など、たくさんの吹奏楽大会が市民ホールで開催されるようになりました。
地元で大きな大会が開催されているというのは誇れることです。さらに大人の市民吹奏楽団ができたり、市内中学高校の吹奏楽部が大会で優秀な成績をおさめたりと、近年の守山は音楽(吹奏楽)王国といえるまちになってきました。
子どもが文化・芸術に関わる仕組みづくりに「吹奏楽」の着想を得た、市民ホール職員の小森慎也(こもりしんや)さんは、恩師である武藤さんに相談することにしました。ちょうど、中学校の吹奏楽部顧問を退くつもりでいた武藤さんと意気投合して、「吹奏楽のまちもりやま」の仕組みづくりに参加することになりました。

◆本格的な練習環境から 夢が輝く音が生まれる
ルシオール・ユース・ウインド・オーケストラに関わる人は、中高生も大人も大きな夢を持っています。
学校の部活動と両立しながら市民ホール(文化会館)という恵まれた環境で練習できること。練習は週に一度程度ながら、ソルフェージュ(合唱)、セクション練習、パート練習、全体練習と細やかな指導が受けられること。13人のプロ音楽家がトレーナーを務めていること。吹奏楽を愛する子どもたちにとっては最高の環境といえます。楽団の運営リーダーは「楽器がうまくなりたいという自分の気持ちはもちろんだけど、吹奏楽は40人以上のメンバーが1人でも欠けたら成り立たない、やりごたえがある音楽です。みんなの音が重なって曲が完成したときの喜びが魅力だと思います」と話していました。
指導する武藤さんにとっても、学校という枠を超えて、年齢も学校も違う吹奏楽を愛する子どもたちが集まり、助け合ったり励まし合ったりしながら個々の技術を高め、たくさんの人の前で演奏したり、学校の部活に持ち帰るなどして、人として自信を深め成長してゆく姿を見守り支えることは大きな夢です。
ルシオール・ユース・ウインド・オーケストラは「吹奏楽のまちもりやま」の実現に向けた大きな一歩。小森さんは「ユースを卒業したら守山市民吹奏楽団があります。小学生向けのジュニアバンドも将来の視野に入れています。芸術・文化に関わる生涯学習として根付き、守山を巣立った演奏者同士が「どこ出身?」「守山のルシオールです」なんて言いたくなるような、あったかいオーケストラにしたい」と話していました。
子どもたちは、それぞれの大きな夢を音に込めて、担当の楽器を懸命に練習しています。

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