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写真でたどる ふるさと再発見 No.48

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滋賀県甲良町

【昔の子どもの遊び(4)】~遊びと歌~
子どもの遊びには、歌がつきものでした。その代表的なものを挙げてみます。

(1)かごめかごめ
「かーごめ かごめ かーごのなーかの とーりーは いつ いつ でやある よあけの ばんに つると かめが すーべった うしろのしょうめん だあれ。」
*鬼を囲んで歌いながら回り、歌い終わったとき、鬼の後ろが誰かを当てる。

(2)ぞうりかくし
「ぞうりかーくし ちゅうねんぼー。はーしの しーたの ねーずみが ぞうりをくわえて チュッチュクチュー。チュッチュク まんじゅう だれが食た。だれも食わへん わしが食た。おもてのかんばん しゃみせんや 裏から回って三軒目。1.2.3」
*自分たちのくつを片方出して並べ、歌いながら押さえていく。歌い終わったときに指した靴の者が鬼。

(3)手まりつき
一番始めは一宮
二で日光東照宮
三は讃岐の金比羅さん
四は信濃の善光寺
五つ出雲の大社(おおやしろ)
六つ村々地蔵さん
七つ成田の不動さん
八つ八幡(やわた)の八幡さん
九つ高野の弘法さん
十で東京の二重橋
*この後、「浪子と武男」の悲恋話が続く。

(4)はないちもんめ
(全)「たんす ながもち どの子がほしい」
A「あの子がほしい」B「この子がほしい」
「この子じゃわからん」「あの子じゃわからん」
「相談しましょ」「そうしましょ」
(全)「決ーまった」
「○○ちゃんがほしい」「△△ちゃんがほしい」
(全)「どうして行くの?」
「お馬に乗っておいで」「○に乗っておいで」
(指名された子同士でジャンケンをして、負けた子は勝った方の組に入って続ける)
「勝ってうれしい花いちもんめ」「負けてくやしい花いちもんめ」

■松原亀男氏が収集された「甲良地方に傳わる童謡集」には、もっと昔の遊び歌も記録されています。その中から手まり歌を3つ紹介します。
・「うちの裏の 三毛猫が おしろいつけて 紅つけて 紅がないので 買いに行く かいかい橋を渡る時 人さん見られて ちょっとかーくす」
・「あんたどこの子 お寺の裏の子 夢見るような 大阪姐(ねえ)ちゃん ベッピンさん 京都の姐ちゃん 舞妓さん 田舎の姐ちゃん もみだらけ あーあ かーゆ」
・「一かけ 二かけ 三かけて 四かけで 五かけで 橋をかけ 橋の欄干に腰を掛け 遙か向こうを見渡すと 十七八の姐さんが 片手に線香と花を持ち 姐さん 姐さんどちらです わたしゃ九州鹿児島の西郷隆盛娘です 討たれ死んだ父上の お墓参り 致します…」

「昔の子どもは村の中で放牧されていた」と言った人がいます。確かに、田畑で働く大人たちのゆるやかな見守りの中で、のびのびと群れて遊ぶ「子どもだけの世界」がありました。しかし、戦後の高度成長時代を経て、生活は格段に便利になるのと引き換えに、そうした子どもが子どもらしく育つ環境は消えてしまいました。
参考文献 甲良地方に傳わる童謡集
イラスト 山本忍氏

問合先:ふるさとプロジェクト(図書館)
【電話】38-8088【FAX】38-8089

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