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自治体の皆さまへ

はしかわ市長のだいすき!くさつ

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滋賀県草津市

■本がもたらす力
7月に入り、雲の切れ間の夏空が美しい季節が訪れます。7月は旧暦で「文ふみ月づき」といい、本と関係のある月であることをご存知でしょうか。所説ありますが、中国で七夕に書物の虫干しをする習慣があり、そこから「文(本)を開く月」になったという説があります。
昨年7月に南草津図書館が開館20周年を迎えたことに続き、今月、図書館本館が40周年を迎えます。本市では、図書館の機能を充実させることで、皆様の読書活動を支援してきました。貸出や予約のシステム面だけではなく、おはなし会やブックトーク、高校連携交流会での本と出合う機会の創出など、幅広い年齢層に応じた取組を行っています。
数人の発表者が、自分の薦める本をプレゼンテーションし、その場にいる人の多数決で、最も読みたいと思った「チャンプ本」を決めるビブリオバトルの開催も、図書館などで定着してきました。相手に魅力を伝える工夫から、提案力が養われるだけではなく、読書が交流のきっかけとなり、「人を通して本を知る。本を通して人を知る」面白い催しです。発表後の質問タイムでは、参加者それぞれの違った視点に驚きや新たな発見があり、周囲の多様な価値観に改めて気付く機会にもなります。
本というのは、不思議なものだと思うことがあります。私は、孟子の「至誠にして動かざる者は、未だこれあらざるなり(誠心誠意、ことにあたれば、人は必ず動いてくれる)」という言葉を座右の銘にしていますが、本を通して出合ったこの一文が、心のよりどころとなり、力を与えてくれた瞬間が人生の中で何度もありました。図書館の周年記念のイベントで、皆様が応募された「思い出の本」の紹介文を拝読させていただいた際も、本との出合いが、皆様の人生の節目や彩りの一つになったことが文面から伝わり、その本を手にしてみたくなりました。
デジタル化が進み、活字離れが指摘されていますが、自分の心を動かす本や言葉と出合う機会は、大切にしていただきたいと思います。私も、これからの人生、未知なる本との出合いが楽しみです。今月の図書館40周年のイベントにも、ぜひお越しください。

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