実現力×高校生(ヴォーリズ学園 インターアクトクラブ)

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「やりたい」気持ちを行動に移す力。それは人との出会い、実際の経験で生まれてくるもの。
「育む地域」と「支える環境」が、高校生の成長につながっています。

◆インターアクトクラブ(IAC)とは
ロータリークラブの支援を受けて設立された、自分たちの「やりたい」ことを行動に移していくクラブです。「地域貢献」と「国際理解」を軸に、市内でも多くの活動をしています。

◆地域との関わり
八幡堀の清掃や、駅前のイルミネーションの設置協力、余暇支援クラブのボランティアなど、積極的に地域と関係を持ち、「やりたい」ことにどんどん挑戦しています。その中でも「なかよくなっといでプロジェクト!(NNP)」は、全国にあるIACのうち、ヴォーリズ学園だけの取り組みです。
地域にはさまざまなニーズや課題がありますが、NNPは自分たちがもっとそのニーズを考えることができたり、課題を解決できたりしないか、見つけに行くことが目的です。自分たちが会いたい人や、その物事のキーパーソンにアポイントを取り、直接会いに行きます。先生は助言してくれますが、動くのは全部自分たち。仲良くなるなかで、聞きたいことを聞いていき、自分たちにできることを探します。これまで、パレスチナ内戦を知って募金活動を企画したり、環境問題への関心から、市内事業者の助けを借りてヨシ刈りなどを行ったり、自分たちの「やりたい」ことを実現してきました。

◆これからの活動
コロナ禍もひと段落して、活発な行動が可能になった今日この頃。夏から新体制で始まったIACでは、「また関わりたいとお互い思えるような、人とのつながりを大事にする活動をしていきたい」と意気込んでいます。
高校生たちの「やりたい」ことを実現できる地域や環境であり続けることが、本市に活力を与え、より良い未来につながっていくのかもしれませんね。

◆先生へinterview
◇最初に答えを言わないことが大切
ヴォーリズ学園インターアクトクラブ　顧問　杉田信也先生
普通の高校生は人脈がなく、何かするときも受動的なことが多いです。自分が「やりたい」と思っても、なかなか行動には移せない。IACは、そんな高校生を変えていく活動を行っています。特にNNPは、主体的に行動する訓練のようなものです。人の思いに触れ、自分たちにできることは何だろうと考える。それが地域貢献や社会理解につながると思います。そのためには、大人が動いて人脈をつなげたり、最初に答えを言ったりしてはいけません。子どもたちが動くのを待ったり、つついて刺激を与えたりすることが、見守る大人の役割だと考えています。

◆高校生へinterview
◇社会に役立つことをここで学びました
ヴォーリズ学園インターアクトクラブ　前部長　神田純那(じゅんな)さん(高校3年生)
中3のときにイルミネーションの点灯式を見て、「こんなに面白い部活があるのか」と、IACに入るためにヴォーリズ学園への進学を決めました。コロナ禍でいろいろな活動が制限され、人とあまり出会えなかったことが心残りですが、IACでは名刺交換やあいさつ、言葉づかいなども含めて、社会に出て役立つことをたくさん学びました。特に、前に出て話す機会が多かったので、「話す力」が身に付いたと思います。後輩たちは団結力が高く仲が良いので、これからも楽しく活動を続けてほしいです。

◆地域の人へinterview
◇高校生たちとWin-Winの関係を
近江八幡市余暇支援クラブ「はちの子」　事務局長　寺井尚子さん
高校生たちの「障がいがある子どもたちと触れ合い、障がいやその周りの環境を身近に感じる」という経験が大事だと思っています。はちの子のボランティアに来て、福祉系や教育系に進路を決める子も多く、そういったきっかけづくりの場として、ボランティアに参加してもらえればうれしいですね。

■なかよくなっといでプロジェクト!(NNP)をちょこっと紹介します♪
▽はちまんフェスタで市内事業者の商品を販売
・三松さん、だもん亭さん
NNPがこれまで関わってきた市内の事業者と、協力して何かしたいと思ったことがこの取り組みのはじまりです。自分たちでアポイントを取って、仕入れなどを交渉することに苦労しました。しかし、自分たちでジュースやチョコ、クッキーを販売したことで、これまでのつながりの大切さや、商売の大変さがわかりました。

▽仲良くなることで次の行動へ
・ヨイマメ珈琲さん
学校のワークショップで紹介カードをもらったことから、ミャンマーのコーヒー栽培に興味を持ち、その思いを聞きに行きました。話の中でオーナーの石上さんから「一緒に何かしないか」と提案があり、売り上げの一部を支援にあてる草津ファーマーズマーケットでの販売体験につながりました。