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〔シリーズ私たちと人権89〕HIV感染症などをめぐる人権

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熊本県宇土市

HIV感染症や難病などに対する知識や理解の不足から、日常生活や職場、医療現場など社会生活のさまざまな場面で、差別やプライバシーの侵害など、人権問題が発生しています。
例えば、親や子どもがHIVウイルスに感染しているということで、保育園への登園、小中学校の入学式への出席を拒否されたという事例があります。また、病院での診療を拒否されたり、職場で差別的な処遇を受けたという事例も多くあります。
新型コロナウイルス感染症においても、感染者やその家族、医療従事者などに対して差別事件が多発したことは皆さんの記憶にも新しいと思います。

◆HIV感染症および難病患者やその家族に起きていると思う人権問題(複数回答)

HIV感染症などに対する偏見や差別は、未知なものに対する過度の「恐れ」や、自分とは無関係だと「無関心」でいることから生じると考えられます。感染症などに対する新しい情報の入手に消極的だったり、情報が正しいかどうかを冷静に判断できないことが、偏見や差別につながる場合があります。
HIV感染症や難病患者、その家族に対する差別や偏見をなくすには、正しい知識をもつこと、そして、自分のこととして考えてみることが大事です。自分もHIVに感染したり、難病を患ったりする可能性があると考えてみましょう。家族や友人がそのような状況になったら、どう関わっていくかを考えてみましょう。

■正しく知ろう!「HIV」と「エイズ(AIDS)」の違いを知っていますか?
HIVとは、エイズ(AIDS)の原因となるウイルスの名前です。HIVに感染すると、次第に体内の免疫力が落ち、これによって様々な感染症や悪性腫瘍などの症状が生じます。この状態がエイズ(AIDS)発症と診断されます。

■エイズ(AIDS)に対するあなたのイメージは、アップデートされていますか?
検査でHIVに感染していることが分かった場合、服薬など適切な治療を受ければ、エイズの発症を抑えることができます。アメリカ国立衛生研究所の調査によれば、毎日の服薬で血液中のHIV(ウイルス)は検出できないほど少なくなるという結果もでています。エイズは早期に治療を始めればコントロール可能な病気ですし、治療によって寿命まで生きることが可能です。また、HIVは空気感染せず、感染経路も限られているため、学校や職場などでの日常的な接触では感染しません。

◆HIV感染症および難病患者やその家族の人権を守るために必要なこと(複数回答)

■難病とは
発病の構造が明らかでなく、かつ治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなる疾病をいいます。

(掲載グラフは2022年8~9月宇土市人権に関する市民意識調査より抜粋。n=877:調査回答数877票をもとに割合を算出しています。)
参考:HIV感染者の人権―わたしたち自身の問題として―(みえ人権教育News三重県)、HIV/AIDSのイメージをUPDATEしよう!(令和5年度法務省委託「人権啓発指導者養成研修会」資料)

問い合わせ:生涯活動推進課 生涯学習係
【電話】22-6510

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