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[特集]みんなで育む こどもまんなかのまち・宇城へ(1)

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熊本県宇城市

4月、「こども基本法」が施行。全ての子どもや若者が将来にわたって幸せな生活ができる社会を実現させようと全国で動き出しています。
子どもが大人になるまで健やかに成長し、子育てに伴う喜びを実感できるようにするためには、子育て家庭を支える切れ目のないさまざまなサポートが必要です。
宇城市の現状は、出生数は見込みより大幅に減少しながら推移し、母となりうる20~29歳女性の転入状況は昨年は増加に転じたものの、大きく減少しています。
「こどもまんなかのまち」実現のため、市では、4月に不知火支所内に「こどもセンター」を新設。7月には本格オープンを迎えました。

■子育て機能が充実 NEWこどもセンター
◆子育てひろば
子育て親子の交流をはじめ、親子遊びや絵本の読み聞かせ、季節の行事などを行います。月に2回程は子育て応援イベントも実施しています。
月・水・金曜日(年末年始・祝祭日を除く)に開設。

◆こども相談室
妊娠期から子育て期の相談に、保健師・保育士・社会福祉士の専門職スタッフが対応。
子育ての不安や子どもに関する悩みなど、一人で悩まず何でも気軽に相談してください。妊娠期からの切れ目ない支援をしています。

◆ファミリーサポートセンター
市内で子育ての援助を必要とする人(利用会員)に、子育ての援助を行いたい人(援助会員)を紹介し、保育施設などへの送迎や会員宅での預かりなどを行う会員制の相互援助活動です。
アドバイザーが中心となって、支援活動の調整、会員に対する講習会、会員の募集などを行っています。

▽援助会員募集
援助会員養成講座を11月・12月に実施します。詳しくは10月号や市ホームページで紹介します。

■子育ての疑問を解決する利用者支援
利用者支援担当 大塚玲子(れいこ)さん

当センターは、子育て家庭が必要としている居場所や相談室、サポートが集まっています。
その中で、利用者支援事業は、安心して子育てができる環境を構築するために、子どもや保護者、妊娠中の皆さんの相談に個別に対応し、情報を提供。何らかの悩みに対し、一緒に話し合いながら支援方法の紹介や助言をしています。
例えば、保育園や幼稚園に入れたい、子どもを預ける施設にはどんなところがあるのか、同じくらいの友だちやお母さんと一緒に遊べる場所はないか、子育て支援の制度が分かりづらい、子どもの発達に心配がある、など頂く相談はさまざま。保護者の皆さんも、子育てにまつわる情報を全て把握するのは難しいでしょうから、色んな困り事に対応できるよう、幅広い情報の提供を心掛けています。
子育て中は、悩みが尽きないはず。一つの不安事に固執してしまうのではなく、軽い気持ちで大丈夫ですので、一人で悩まずに相談してみてください。

■地域の子育てサポーター
-各地域で活動する76人の母子保健推進員-
会長 神之田 歩美(かみのだ あゆみ)さん(53)

◆声掛けが大事
母子保健推進員は、小さな子どもを育てる家庭と行政を結ぶパイプ役。子どもの健診のお知らせなどを届けています。会長の神之田さんによると、活動はこれだけではないと言います。
「地域の中での声掛けも大事。お散歩や行事などで見掛けるとよく声を掛けます。買い物中に子どもが泣き出して困っているお母さんに『子どもを見ておくから、袋に詰めなっせ』と話しかけることも。おせっかいですが(笑)」。
神之田さん自身、学校評議員や地区の婦人会長も担い、近所の子どもにもよく注意するそう。「うるさいおばちゃんと思われているでしょうね。」と笑います。
推進員は活動のために研修も受講。昨年受けた慈恵(じけい)病院の蓮田健(はすだたけし)理事長の講演は印象深かったと言います。親が過干渉でいい子ちゃんになりすぎた子どもが、全て受け身になり、望まない妊娠で誰にも言えずに出産。子どもをあやめてしまう例も増えているそう。
「それを、どうやったら事前に防げるかですね。お母さんはきれいにしていても子どもの服装がぼろぼろだったり、目を合わせなかったりと気になる家族を見掛けることもありますが、私たちが地域で目を配って声掛けをしていくことが大事なのだと思います。」と話します。

◆通り一遍ではない子育て
神之田さんには4人の子どもがいて、長男・次男や遊びに来たその友だちにも妹や弟の世話をしてもらっていたそう。
「赤ちゃんの成育を学ぶ生きた性教育です。でも、今はそうはいかないところも多いはず。一人っ子も増える中、大人になって初めて本物の赤ちゃんを世話する人も少なからずいます。」
本を読んで準備をしていても、子育てにはその通りにいかないことも多いと言います。「夕方は特に何もなくても急に泣き出します。夕暮れ時母親が構えない時間が習慣づくと、寂しくなるようで。」と神之田さん。
「24時間面倒を見なくちゃいけないから、時には手抜きも必要。たとえ部屋が散らかっていたとしても、赤ちゃんが寝たときは一緒に寝ちゃってもいいんです。困ったことがあれば私たち母子保健推進員にいろいろ尋ねてほしいですね。」と話します。

■voice
◆何でも相談できる心強い地域のお母さん
荒尾市から来た私にとって、神之田さんはとても頼りがいがあって、地域のお母さん的存在。初めは地域に入るときに不安がありましたが、おいでおいでと声を掛けてくれたり、子どもが同世代の近所のママ友を紹介してくれたりしてくれました。花を保育園に入れるときも、制服のお世話をしてもらったり、困ったことがあれば何でも聞いています。

松影 智美(ともみ)さん(30)
花(はな)さん(9)瑠華(るか)さん(7カ月)歩玖(ふく)さん(7)

■[他にこんなサポーターも]民生委員・児童委員
主任児童委員 林田 恵美子(えみこ)さん

地域で身近な相談相手となってくれる民生委員・児童委員。その中でも、子どもや子育て専門の主任児童委員、林田さんに話を聞きました。

◆相談しやすい場所に相談を
私たちは、市や学校などと協力して、地域で悩みを抱えている保護者や子どもの支援をしています。
子どものことで困っている家庭へ朝から声掛けをしたこともありました。相談を受けるときは、話を聞く姿勢と寄り添う支援を心掛けています。
子どもとの関わり方などで悩む人は多いと思います。どこに相談すべきか分からないときは、まずは話しやすい場所に相談をしてほしいです。その中で、身近にいる私たちも選択肢の一つになればと思います。

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