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自治体の皆さまへ

子どもも地域も元気にー氷川町の学校づくり―

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熊本県氷川町

本紙では毎号町内の小中学校の様子をお伝えしています。各学校の取り組みは様々ですが、その軸となっているのが「地域とともにある学校づくり」です。
先月号で掲載した西村教育長の就任あいさつの中には「本町で積み上げられたコミュニィ・スクールと地域学校協働活動を両輪とした『地域とともにある学校』づくりは、県下全域から注目されてきました」とあります。実際に昨年度、町は県教育委員会からモデル地域の指定を受けました。取り組みの成果を披露した昨年11月のCSの日には、100人を超える関係者が視察に訪れています。
新年度が始まった今、こうした氷川町の取り組みについて、地域学校協働活動推進員の皆さんとCSディレクターにお話を聞きました。また、特色ある各学校の様子もお伝えします

・氷川町の取り組みがここまで進んできたことに関してどう思われますか。
一.地域の理解・協力
二.学校の理解・協力
三.行政の理解・協力
が、あってこそ、ここまで持続できているということをとても実感しています。それぞれの立場で、子どもたちの成長を見守り、応援してくださる力が、現在の氷川町の「地域とともにある学校づくり」の源です。サポーターとして、地域の多くの人が子どもたちを一緒に見守っていただいていることにとても感謝しています。
新しく赴任された先生から「これだけ地域の人が、子どもたちのために、学校に足を運んでくださる姿はあまり見ません」という声をよく聞きます。
・取り組みの意義や効果はどのようなものがあると思われますか。
これからも、子どもたちが今しか経験できない機会をたくさん提供していきたいという思いがあります。さまざまな活動を通して、多くの人たちに出会い、触れ合うことで、子どもたちがいろいろな面を発揮できるきっかけになる取り組みになればと思っています。普段の生活では、保護者や先生以外の大人と関わる機会が少なくなっています。そのような中で、地域の多くの人と関わるこの活動の意義は大きいと感じています。
また、地域の人たちからは、「子どもたちと一緒に活動できて自分たちが元気をもらっています」「子どもたちの成長を見ることができて嬉しい」という声も聞かれます。子どもたちの姿から大人も元気をもらう、そんないい循環が地域の中に生まれているようです。
・取り組みの課題などはありますか。
協力いただく地域の人をもっと増やして地域の人の輪を広げていきたいです。もっと地域の方に気軽に参加してもらうには、どうしたらよいかを考えていく必要があります。学校の中に地域の人が入ってくる機会は確かに増えてきましたが、地域との「協働」という面では、これからはもっと地域の中に子どもたちも入っていって、地域と一緒に取り組みを進めていきたいと思っています。

■地域とともにある学校づくりがなぜ全国で進められてきたのか?
その背景には、急激な社会の変化があります。少子高齢化、家族形態の変化といった目まぐるしい変化の数々は、これまでにない複雑多様化した多くの課題を学校や地域に提示してきました。
たとえば、地域は支え合いや繋がりの希薄化が叫ばれるようになる一方、学校では子どもたちがこれからの時代を生き抜く力の育成など、その求められる役割が徐々に大きなものとなってきました。
そうした学校と地域の両方を元気にするために、学校を核として地域全体で共通の目標・ビジョンを持って取り組む仕組みづくりとして始まっていったのです。

■コミュニティ・スクールとは
学校運営協議会を設置した学校
学校、地域の実情に合わせて任命された保護者や地域の代表から構成。学校や地域が抱える課題を共有しながら、学校運営に地域の声を積極的に生かします。各学校に協議会が設置されることで、地域住民の立場から地域の学校、子どもたちがどうあってほしいかを学校とより協議できるようになりました。

■地域学校協働活動とは
地域全体で子どもたちの学びや成長を支え、学校を核とした地域づくりを目指す活動
地域と学校がパートナーとなり、連携・協力しながら、地域資源を活用した学び、ボランティア活動などの幅広い学びを提供しています。その中で地域と学校との連絡調整を行うコーディネーターが、地域学校協働活動推進員です。

■全国的な取り組み状況 ※全国の公立学校における割合

参考:文部科学省「これからの学校と地域コミュニィ・スクールと地域学校協働活動」「地域学校協働活動地域と学校でつくる学びの未来」「コミュニティ・スクールのつくり方」

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