皆さんこんにちは。くまもと県北病院脳神経内科の山口です。
去る2月11日に「脳神経内科で診る病気」と題して市民公開講座を執り行わせていただきました。多数のご参加をいただき、ご参加の皆様には深く感謝申し上げます。
脳神経内科とはどういう病気を診る診療科なのか簡単にご説明いたします。脳神経内科とは「脳、脊髄、筋肉、末梢神経を診る内科」です。不安障害やうつ病、不眠症などの精神症状に対応するのは精神科や心療内科となりますので、別の科となります。(以前はよく間違えられていました。)
具体的な病名としましては脳血管障害(とりわけ脳梗塞)、パーキンソン病や脊髄小脳変性症などの神経変性疾患、てんかんや頭痛、めまいなどの機能性疾患、筋ジストロフィーや重症筋無力症、筋委縮性側索硬化症(通称ALS)などの筋肉及びその類縁疾患、多発性硬化症、髄膜炎、ギランバレー症候群、アミロイドーシス(荒尾市に多く分布)などが挙げられます。これらの病気に対して内科的治療やリハビリを行い、予後を伸ばすよう努力を続けております。
これらの病気で出てくる症状は体や手足の動きが悪くなる運動の障害や言語障害、強い痛みやしびれなどが代表的です。(意識障害をきたす病気もありますが、他の内臓の病気でも重症化すれば意識は低下してきますので、個々に精査を行う必要はありますが。)これらの症状でお悩みの方は脳神経内科へのご紹介を一度お考えいただくことをお勧めします。
脳神経内科 山口安広
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