文字サイズ
自治体の皆さまへ

学校保健委員会だより 相良村役場保健師大土手圭井子

14/29

熊本県相良村

■ちゃんと眠れていますか?~睡眠が命を守ります~
“ひとはなぜ寝ないといけないのか”考えたことはありますか?
睡眠中、私たちの体の中では様々なことが起きています。これらは起きている間には決してできないので、眠ることが欠かせません。
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2つの種類があります。レム睡眠時には、その日に起きた出来事・知識・経験を、脳内で整理し蓄積していきます(脳のリセット)。ノンレム睡眠時に起きていることは、脳や体を休め、蓄積した疲労を解消していきます(体のリセット)。骨や筋肉をつくり、身長を伸ばす成長ホルモンが大量に分泌されています。朝に比べて量は劣りますが、ノンレム睡眠時にはセロトニンが分泌されます。セロトニンが分泌されると、気持ちが安定し、すっきりとした精神状態で翌朝を迎えられます。
質の高い睡眠が十分にとれなければどうなるでしょうか?成長ホルモンの分泌が十分でないために発育が遅れ、セロトニンが分泌されず、また、セロトニン神経系が育たないために、イライラしたり、キレやすくなったり、落ち着かなくなります。脳も体もリセットされていないため、疲労感が抜けず、朝から授業や仕事に集中できない状態になります。
こうした状態から抜け出すためにはどうしたらよいでしょうか?まずは、朝、早く起きることから始めてみましょう。「早く寝る」より「早く起きる」です。早く起きることが成功すれば、自然と早く寝られるようになるでしょう。「起こしても起きないから…」「なかなか起きれないし…」と言ってあきらめず、いつもより少し早い時間に目標を決めて、根気強く継続してみてください。家族みんなで「朝型生活」の習慣をお勧めします。きっといいことが起きますよ(…と信じています)
また、良い睡眠をとるために大事なことは、早起きはもちろんのこと、自分に合ったリラックス法をみつけることや、寝る少し前から照明を落とすこと、眠る前には、スマホやパソコンの光を目に入れるのはよくないので、それらをなるべく触らないように心掛けること、お風呂や激しい運動・遊びなどは眠る前は避け、夕食の食べすぎや食事時間にも気をつけてみてください。
最後に、「眠る」というのは生きていれば当たり前にできることのように思いますが、それは違います。これも立派な生きるためのスキルです。しっかりとこのスキルを身につけて、こころが元気になるようぐっすり睡眠をとってください。
不眠やこころの不調に気づいたら、早めにかかりつけ医や専門機関にご相談ください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU