文字サイズ
自治体の皆さまへ

[特集1]古谷田市長が所信表明(1)

1/28

神奈川県 大和市 クリエイティブ・コモンズ

古谷田力市長は6月1日、市長就任後初の定例議会となる「令和5年6月大和市議会第2回定例会」において、今後の市政運営に向けた所信を次のとおり表明しました。

本日、令和5年6月大和市議会第2回定例会が開催されるにあたり、私の市政に対する所信の一端を申し述べ、今後の市政運営に向け、議員各位、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私は、去る4月23日に行われた大和市長選挙におきまして、市民の皆様の信託を受け、市政運営の重責を担わせて頂くこととなりました。昭和43年、大和市に生まれてから今日まで大和市で暮らし、学び、そして働いてまいりました。この間、多くの人に育てられ、多くの人の支えを受けたことにより、今の私があることに感謝し、大和市に恩返しをしたいという思いで、この場に立っています。私は、子どもから高齢の方まで、立場や境遇に関わらず、全ての人が楽しく、笑顔あふれ、心と体に加えて、社会的にも幸せな状態、いわゆるウェルビーイングが実感できる大和市を目指してまいります。
ここ数年は、新型コロナウイルスの流行や不安定な海外情勢などが、市民の暮らしをはじめ、事業者や企業の活動に非常に大きな影響を与え、多くの人が不安を抱えている状況が続いています。また、近い将来において発生する切迫性が指摘されている大規模地震、さらには人口減少期への対策など、様々な課題が山積しており、それら一つずつについて適切に、そして迅速に対応することが求められています。
今回、出馬にあたり色々な方のお話を伺いました。その中でも、特に心に刻むべき話がありました。かの松下電器産業、現在のパナソニックグループを築き、晩年には松下政経塾を立ち上げた松下幸之助氏に関する話です。彼は、新しく開発した製品について、どこが便利か、どんな新しい機能があるかを説明する社員に対して、関西弁で「それだけでっか?」と問うたのだそうです。どれだけ新たな機能を搭載しようが、どれだけ性能を向上させようが、その製品が目の前の課題を解決することだけを目的に開発されるのでは十分ではなく、どのように喜ばれるのか、2年後、3年後にどのように世の中の役に立つのか、さらには、その商品を使った人々が、10年後の社会をどのように変えていくのかまで考えなければならない。そのような信念に裏打ちされた問いかけであったのだろうという話でした。
この話を伺ったときに、私自身が預かる市政運営において、決して忘れてはいけない、持ち続けなければいけないとても重要な視点でもあると感銘を受けました。
一例を挙げますと、誰もが願う基本的なこととして、「健康」がありますが、私は、これを予防医療の観点から強化してまいりたいと考えています。そのためには、生活習慣の改善において、運動、スポーツが重要となります。私は、ある程度の年齢になってから体を動かすのではなく、幼少期から「体を動かすことが楽しい」「うれしい」と感じてもらえるよう、これまでも事あるごとに、子どもたちに運動やスポーツの大切さを訴えてきました。5年後、10年後、その子どもたちは青年、そして大人になり、さらに年を重ねていきます。幼少期に身に付けた運動やスポーツが、いずれ生活習慣の改善、フレイル予防、ひいては人々との交流による孤独、孤立の防止、社会性を育むことができる居場所づくりへとつながっていきます。私は、このような取り組みが、将来の大和市の礎を築くための新しい一歩になると考えております。

それでは、これからの4年間の市政運営に向けて、述べさせていただきます。
まずは、新たな市役所の扉を開くため、大きく三つ、申し上げます。
私は、市民の皆様一人ひとりが幸せを実感できる新時代を目指し、その第一歩を踏み出してまいります。市政運営の中心は市民の皆様です。市民の、市民による、市民のための大和市政を創り上げていきたいと考えています。
そのためには、まず、市民の声を聞くことが必要です。どのような意見、考えがあるのか、多くの人が望むことが何か、少数意見の中にも市政に反映すべき意見はないか。そのような視点でいただいた意見を精査し、政策につなげる部署を新たに設けてまいります。
そして、もう一つは、現在実施している約1,000の事務事業を検証し、地方自治体が行うべき業務、行う必要のない業務、行うべき業務でありながら行われていない業務等の現状把握を行い、行うべき業務を適切に実施する自治体に戻してまいりたいと考えています。その際、一人ひとりの職員が、現在を容認するのではなく、第三者の視点を持ちながら再確認し、ボトムアップによる検証を行ってまいります。
三つ目といたしましては、皆様ご存じの通り、市民生活は大和市内で完結するものではありません。平常時においては、市民生活を豊かに、そして利便性を高める取り組みなど、非常時においては、市民の安全、安心を高める取り組みとして、今後、どのような広域連携を図ることが必要か研究し、他自治体との連携を図ってまいります。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU