川崎市長 福田紀彦
川崎市では、誰もが自分らしく暮らせるまちの実現に向け「かわさきパラムーブメント」の取り組みを平成28(2016)年から推進しています。パラムーブメントの「パラ」は、「パラリンピック」に由来しています。パラリンピックは、単なる障害者スポーツの祭典ではなく、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(さまざまな人が自分らしく社会の中に交ざりあえること)の象徴です。
障害者をはじめ、いわゆる社会的マイノリティーとされている人たちが、生き生きと暮らすうえで、私たちの意識や社会環境のバリアーを取り除くことや、新しい技術でこれらのバリアーが取り除かれ、誰もが社会参加できる環境となることを目指し、これまで「めざせ!やさしさ日本代表」をキャッチフレーズに、障害、年齢、人種やLGBTなどのさまざまな個性や多様性を大切にした取り組みをすすめてきました。
記事の中でバリアフルレストランについて紹介しています。この取り組みは、まったく逆の立場に立たされることで、視点を転換して考え、体験することができ、「当たり前」という価値観や意識が変わるきっかけとなるものです。こういった取り組みなどにより、一人一人が意識を変え行動していく心のバリアフリーを進めることで、当たり前に全ての人の社会参加が可能となります。
本市は、2024年に市制100周年を迎えます。その長い歴史の中でも、多様性が可能性を生み、発展の原点となっていると実感しています。今後も、多様性を大切に、全ての市民が、個人として尊重され、生き生きと暮らすことができる共生社会の実現に向けた取り組みを市民の皆さまとともにチャレンジしてまいります。
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