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自治体の皆さまへ

特集 東海道川崎宿起立400年(2)

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神奈川県川崎市 クリエイティブ・コモンズ

■ハードはないがハートはある
関東大震災や戦争による焼失、都市化が進んだことで、残念ながら川崎宿の当時の建物などはほとんど残っていません。
しかし、地域の人々によって、宿場町の雰囲気や文化が引き継がれ、川崎宿を感じることができます。

▽ホテル縁道の吉岡さん(東京都出身)
川崎宿の歴史を大切に、人と人、人と地域を結ぶ宿を目指したのが、ホテルの名の由来です。
コロナ禍で人が交流する機会を失った時、「縁」を大切にする私たちができることは何かと考え、スタッフが提案したのが、宿泊される方が今後泊まる方にメッセージを送り、その方とメッセージに返答された方が特典(「レイトアウト2時間」か「お部屋のグレードアップ」)を受けられる「ご縁繋(つな)ぎ」というサービスです。縁道が人と人を結ぶ場となってうれしいです。

▽東海道川崎宿を活(い)かした地域活性化推進組織2023の池田さん(川崎区出身)
約20年前、シンポジウム『街道遺産を21世紀のまちづくりへ』で山田五郎氏の「ただ誰かがやってくれるのを待っていては駄目です」との言葉が刺さり、「東海道川崎宿2023いきいき作戦」の活動を地域の皆で始めました。
その中で埋もれた記録を掘り起こし「三角おむすび発祥の地」がまちの活性化につながればと、おむすびレシピコンテスト、おむすび音頭などを企画してきました。昔は旧道と呼ばれていましたが、今は旧道ではなく東海道と言えばわかる人が増えたことが、一番うれしいです。

▽堂本製菓の堂本さん(川崎区出身)
明治42(1909)年に東京で創業し、昭和4(1929)年に川崎へ移転しました。家族や従業員が協力してつないできた店が100年以上続けてこられ、川崎のお菓子として皆さまに親しんでいただけてうれしいです。
地元の魅力を伝えられるお煎餅を作りたいと考えていた時、三角おむすびの話を聞き、既存の商品(おにぎり黒)を活用した「おむすび煎餅」の販売を始めました。うちのお煎餅は全て手作りですが、実はこの葵の紋が浮かぶパッケージデザインも息子の手作りです。

■そうだ川崎宿へ行ってみよう!
東海道川崎宿は川崎駅から近く、とても行きやすい場所にあります。今秋には東海道沿いの街灯に行灯のような照明(中間灯)が灯(とも)り、夜の雰囲気もぐっと変わります。東海道シンポジウム2023川崎宿の開催など、これからの川崎宿をぜひお見逃しなく。

▽川崎宿起立400年プロジェクト推進会議まちなみ検討プロジェクトの岩澤さん(川崎区出身)
念願の中間灯設置が実現します。ただこの整備自体が私たちプロジェクトの目的ではありません。中間灯が灯ることで、人の流れやお店が増え、街道の趣やにぎわいが生まれることを願っています。
川崎宿へ来られたらぜひ、東海道を通って多摩川まで足を延ばし、水辺の良さを体感してください。
数年後には多摩川の堤防工事が終わり、六郷の渡し場跡に人々が憩えるスペースができるのが、今からとても楽しみです。

▽東海道シンポジウム2023川崎宿
毎年、東海道のいずれかの宿場で開催されている東海道シンポジウムが、今年は川崎で開かれます。
堀口茉純氏(歴史タレント)の基調講演、パネルディスカッション、川崎おむすび音頭を皆で踊るイベントなどがあります。
日時:10月21日土曜午後1時~4時
開催場所:カルッツかわさきホール
※詳細は川崎宿起立400年記念サイトで。シンポジウム翌日には「六郷の渡しまつり2023」などのイベントもあります。

▽六郷の渡しまつり2023
クルーズ船の抽選申し込みは8月中旬開始予定です

■もっと知りたい!川崎宿
◇浮世絵ギャラリー
「東海道」展
第1弾10月7日~11月12日
第2弾11月18日~12月21日
川崎宿起立400年を記念して、第1弾は東海道や川崎をテーマにした浮世絵を、第2弾は歌川広重の傑作「東海道五拾三次之内」(保永堂版)全揃(そろい)を紹介します。
「蒲原 夜之雪」(第2弾)川崎・砂子の里資料館所蔵

開館時間:午前11時~午後6時半
休館日:月曜(休日の場合は翌平日)
観覧料:500円(高校生以下、障害者とその介護者1人は無料)
【電話】044-280-9511(午前10時~午後6時)【FAX】044-222-8817
アクセス:川崎駅(北口)から徒歩2分京急川崎駅から徒歩2分
浮世絵ギャラリー関連記事は8面にもあります

◇東海道かわさき宿交流館
川崎宿の歴史や文化を紹介する、東海道沿いの施設で、今年の10月に開館10周年を迎えます。旅装束の試着体験もできます。
今年は、川崎宿の歴史を紹介する企画展を10月1日~11月26日に開催します。
同館1階では、川崎宿の御宿場印(東京から京都まで各地にある40の信用金庫が地域活性化につなげようと連携して「御宿場印」を企画し、観光協会などへ寄贈したものです。)を販売(税込み300円)しています。

開館時間:午前9時~午後5時
休館日:月曜(休日の場合は翌平日)
【電話】044-280-7321【FAX】044-280-7314
アクセス:川崎駅(北口)から徒歩10分京急川崎駅から徒歩6分

■かわさきヒストリークエスト
アプリをインストールして、東海道かわさき宿交流館を含めた川崎区内6カ所のスポットにスマホのカメラを向けると、その場所に関係するクイズと映像が見られます。クイズに全問正解すると、オリジナルデジタル記念証がもらえます。市映像アーカイブホームページでは市が保有する過去の映像を公開中。映像で川崎の歴史を探検しませんか?
※詳細は各区役所他で配布中の小冊子か市ホームページで。

問い合わせ:市民文化局市民文化振興室
【電話】044-200-2416【FAX】044-200-3248

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