このコーナーでは、令和6(2024)年7月の市制100周年に向けて、時代とともに変貌してきた市のこれまでを振り返り、次の100年につながっていくさまざまな「川崎」を紹介します。
■第14回 人と人を結ぶ伝統文化
明治末期以前の川崎市域には田畑が広がり、五穀豊穣を願うさまざまな風習がありました。都市化が進んだ今日でも、獅子舞をはじめ、おはやしや踊りなど多様な民俗芸能が地域の力で守り伝えられています。
江戸時代を起源とする幸区の小向獅子舞もその一つです。第二次世界大戦で獅子頭を焼失してしまいましたが、地域で獅子舞復興の機運が高まり、資金を集め獅子頭を作り昭和26年に復活させました。小向獅子舞保存委員会は、地域の学校と連携し、地域を知る授業の中で獅子舞の魅力を伝え、参加を呼びかけるなど、後継者の育成にも力を入れています。子どもから高齢者までさまざまな世代が年齢に応じて役割を担うことで舞をつくりあげ、毎年8月第1日曜日に地元の八幡大神での舞のほか、2月に御幸公園で開催される観梅会でも披露しています。
まちの姿が変わっても、未来に向けて伝統文化を継承していく取り組みが、世代を超えて人と人との心をつないでいます。
▽ここがポイント
地域の人々の熱い思いによって受け継がれている伝統文化は、世代を超えて人と人との心をつなぎ続けている。
問い合わせ:教育委員会事務局文化財課
【電話】044-200-3305【FAX】044-200-3756
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