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(特集)急増中!ネットトラブル(1)

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神奈川県平塚市

自分だけでなく、家族や友人など身近な人が消費者トラブルに巻き込まれる可能性があります。今号では消費者トラブルから身を守る方法を紹介します。

◆事例「子どものゲーム課金」
ある日突然、59万円の請求が…。
市内在住のAさんが話してくれました。

「えっ?59万円の請求⁉️」3月中旬にクレジットカード会社からの支払い予定金額の案内メールを見て、身に覚えのない金額の請求に驚いたAさん。カード情報が漏えいしたのではないかと思い、まずカード会社に問い合わせてカード利用を停止しました。
その後カードの利用履歴を確認していくと、小学生の子どもがスマホで音楽アプリやゲームアプリに関連するアイテムを購入していることが判明。アプリのダウンロード自体は無料ですが、より楽しむために追加オプションやアイテムを購入する「アプリ内課金」をしていたのです。

・課金のきっかけ
学校の友達がやっていたアプリをダウンロードして遊んでいた子どもが、追加アイテムを購入するためにコインが必要になり、1月にAさんが子どものスマホにクレジットカード情報を入力してコインを購入。この時Aさんは今後子どもが勝手に課金しないように、スマホの設定を「アプリ内課金を許可しない」にしたので、子どもが勝手に購入することはないと思っていました。しかし、スマホにはクレジットカードの情報が残ったままでした。

・まさかうちの子どもが
友達から動画共有サービスに課金の設定方法の動画があがっていることを教えてもらった子どもは、1人でスマホの「アプリ内課金を許可しない」を解除。そして、スマホに残っていたクレジットカード情報で、コインやギフトなどを購入するために課金を繰り返してしまいました。次第にアプリ内で見知らぬ人からメッセージが届くなど、子ども自身も1人で悩んでいたことを後からAさんは知りました。

・子どもは無自覚だった
クリック1つで欲しいものが手に入る状況に、子どもはお金が発生している認識を持っていませんでした。家族でスマホの使い方や課金など、話していたつもりでしたが、子どもにうまく伝わっていませんでした。子どもが1人で悩み、怖い思いをさせてしまっていたことにAさんは申し訳ない気持ちに。子どもは実際にお金を使っていたと理解した時にさまざまな感情があふれて号泣していました。

・消費生活センターに相談
インターネットで検索して、市消費生活センター(本紙P3右上囲み)のことを知り、すぐにAさんは相談しました。相談員からは、とにかく家族で話し合い、課金してしまった経緯を確認するように言われました。Aさんは子どものスマホでの購入履歴を全て確認し、オンラインゲームや課金をする時の約束、インターネットの使い方、お金の使い方を子どもと話し合いました。
また、子どものスマホから課金できないようにクレジットカード情報を削除し、ペアレンタルコントロール(アプリストアや動画配信サービスなどのサービス側や携帯電話事業者・ゲーム会社などが提供する、子どもが利用できるゲームの種類・利用時間・課金の上限などをあらかじめ設定できる機能)の設定をし直しました。それから、相談員の助言に従い、経緯報告書を作成して事業者に提出。無事に全額返金されました。

◇アドバイス
保護者の承諾なく課金した場合は、未成年者契約で取消ができる場合があります。しかし、親のアカウントで子どもが課金した場合は、親が承諾したものと判断されて返金に応じられないことがあります。返金に応じるかどうかは、あくまでも事業者次第です。
高額な課金を防ぐためには
(1)親はクレジットカードを適切に管理しましょうスマホやタブレットからカード情報を削除する。利用明細はこまめにチェックしましょう。
(2)子ども端末はペアレンタルコントロールを利用しましょう利用時間や購入などの制限も有効です。
(3)家族でコミュニケーションをとりましょう
課金は現金を支払うことと同じです。お金の大切さを子どもと話し合い、課金をする時のルールを子どもと一緒に決めましょう。

◆こんなネットトラブルも注意!
◇事例「お金あげます」
(1)メールで「7億円当選!」という内容のメッセージが届いた。返信すると振り込むための手数料を求められたので支払った。その後も理由を付けて手数料を請求され、一向に当選金がもらえない。
(2)資産家を名乗る人から「私の財産を分けます」という内容のメッセージが届いた。返信するとお金を受け取るために指定サイトへの登録とサイト内で受け取るためのやりとりにポイントが必要と言われ購入をした。やりとりの度にポイントを購入しているが、一向にお金を受け取れていない。

・アドバイス
著名人を装い興味をひいてくることもあります。「何もしないのにお金をくれるのはなぜなのか」を考えましょう。応募していない懸賞が当たることや、どこの誰かも分からない人が財産分与してくれることはありません。

◇(事例)「偽のセキュリティ警告」
パソコンから突然警告音が鳴り、画面にウイルスへの感染が表示された。慌てて画面に表示されているカスタマーサポートセンターに連絡すると、ソフトのインストールやサポート契約するよう促され、支持されるままにクレジットカード情報を入力したらカードが不正利用された。

・アドバイス
画面に表示される連絡先に電話をしてはいけません。警告画面や警告音が出ても慌てずに、画面を閉じましょう。

◇事例「実在する会社をかたる偽メール」
通販サイトから「異常なログインがありました」とメールが届いたり、配送業者から身に覚えのない不在連絡ショートメッセージが届いたりした。本文のURLをクリックしたら、個人情報やクレジットカード情報の入力を求められ、入力したらカードが不正利用された。

・アドバイス
メールなどの本文に記載されているURLはクリックせず、まずは公式サイトで確認をしましょう。

◇事例「ロマンス投資詐欺」
マッチングアプリで知り合った人とやりとりをしていると投資サイトで投資をするよう勧誘された。指示通り投資のために送金し、利益が出たので出金しようとしたら、保証金を支払う必要があると言われた。さらに手数料がかかるなど次々に費用を請求されて支払ったが、結局出金することはできなかった。

・アドバイス
マッチングアプリなどの利用規約では、外部サイトや外部サービスへ誘導する行為を禁じている場合があります。事前に規約や注意事項をよく読み、違反する行為や疑わしい行為を持ち掛けてくる相手とはやりとりをしないようにしましょう。また自身も違反行為をしないようにするだけでなく、そうした行為を受けたことをサイトやアプリ運営会社に報告してください。投資サイト事業者が金融商品取引業に登録されているか確認し、登録がない事業者の場合は送金しないようにしましょう。

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