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[特集]命を救う最前線~救急搬送件数が過去最多~(3)

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神奈川県平塚市

救急車の到着を早め、救える命を救うには、救急出場の絶対数を減らす必要があります。
市民の皆さんができることを紹介します

◆119番通報は患者の目の前から
市民からの119番を受信し、救急車を現場に振り分ける情報指令課。同課の山﨑翼救急救命士(右写真)に、救急車を呼ぶのが適切な場合や、119番通報のときにしてほしい応急手当ての方法を聞きました。
令和4年中の119番通報件数は2万821件。そのうち問い合わせや相談など緊急でないものが5600件で、全体の26・9パーセントを占めました。「119番は、火事と救急で共通の緊急回線です。当番病院の問い合わせなど軽微な内容で119番の回線がふさがってしまうと、火災の出場や一刻を争う状態の患者さんの搬送に支障をきたしてしまいます」と山﨑救急救命士は懸念します。受診が必要か判断に迷うときは、まずかかりつけ医に相談しましょう。また、診療時間外に受診できる病院の情報は、市ウェブなどでも公開しています(本紙P4参照)。
「会話ができない、普段通りの呼吸をしていないなど明らかに様子がおかしい場合は、ためらわずにすぐ119番通報をしてください。会話ができても、ろれつが回らなくなったり突然片方の腕や足に力が入らなくなったりといった症状は脳卒中の疑いがあります。胸の中央が締め付けられたり圧迫されたりするような痛みは心臓発作の可能性があります」と注意を呼びかけます。

◇スピーカーモードで応急手当てを
「助かる命を増やすためには、一刻も早く応急手当てをすることが大切です」と、山﨑救急救命士。特に、心肺停止など症状が重い場合は、その場に居合わせた人の応急手当ての有無が、患者のその後の社会復帰率や生存率に関わります。
情報指令課の通信指令員が119番を受けると、通報の内容から患者の状態を判断します。状況に応じ、胸骨圧迫(心臓マッサージ)など救急隊が到着するまでにしてほしい応急手当て(本紙P4参照)の方法を、通報した人に口頭で伝えます。電話のスピーカーモード機能を活用すると両手が使え、より効果的な応急手当てができます。通信指令員の声を聞きながら応急手当てをしましょう。よくあるのは、別の部屋や別の階から電話をしているなど、離れたところから通報しているケースです。「通信指令員は患者の容体をより詳しく把握することで、適切な応急手当てを伝えることができます。患者の命を救うため、患者の目の前からの通報にご協力ください」

問い合わせ:消防救急課
【電話】21-9729

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