文字サイズ
自治体の皆さまへ

[特集]主役は小松菜(2)

2/19

神奈川県平塚市

◆保たれてきた高い品質
湘南農業協同組合の管内には、生産作物ごとの出荷組合がいくつかあります。小松菜は軟弱野菜という作物グループ。各地区に出荷組合があり、現在約20人が所属しています。
出荷量は県内でもトップクラス。平成31年〜令和4年度の年間出荷量は、平均9万キログラムを超えています。旬を迎える12月ごろに増え、3月は特に多くなります。令和5年度は猛暑や暖冬の影響で、例年より少ない傾向にありましたが、生産者らの努力で、安定した出荷が続いています。同組合営農販売課の山本創真さんは、「湘南農業協同組合に出荷してもらう小松菜は、組合の共販出荷規格に準じています。高い品質を保(たも)てているのは、生産者の皆さんの頑張りがあってこそです」と話します。
組合では、数量がまとまり、一定レベルの品質が均一になる共同販売(共販)をしてます。その出荷規格は、作物・栽培区分・サイズ・内容など、細かく設定され、等級が分かれています。全ての出荷組合で共有され、品質が保たれてきたのです。地区によっては検査員を設けるなど、生産者が協力して、品質管理を徹底しています。「大きく育ちすぎると筋張ったり、えぐみが出たりしやすいので、組合管内では、等級『AL』の小松菜を多く出荷してもらっています」。

・湘南農業協同組合の小松菜出荷量(同組合提供の出荷量を基に市広報課で作成)

・小松菜(ハウス栽培)の共販出荷規格内容などでA2L~Bの7等級に分かれます。

◇自慢は鮮度
高い品質で通年出荷される平塚の小松菜は、市の特産品だけでなく、平成24年8月に、県の「かながわブランド」にも登録されました。統一の生産・出荷基準を守り、一定の品質を確保しているかなど、同ブランド振興協議会による厳しい審査に合格した農産物だけが選ばれます。平塚の小松菜は、鮮度保持、減農薬に努めていることなどが評価されています。「1番の強みは鮮度です。新鮮な小松菜とそうでないものでは、みずみずしさが全く違います」と山本さんは胸を張ります。「鮮度を保つために、収穫後は7~8度の温度に保つなど、管理を徹底しています」と続けます。

◇存在感のある束出荷
平塚の小松菜は、ボリュームのある束出荷が特徴的です。「近年は根を切った状態で袋詰めした荷姿のニーズが高まっています。平塚の束出荷は珍しくなってきました」と山本さん。「束出荷は根を残した状態で出荷するので鮮度が落ちにくいんですよ」と昔から続く出荷形態の利点を語ります。「店頭に並ぶ束の荷姿に、地場らしさを感じてほしいですね」とほほ笑みます。
品質・食味の良いタイミングで、適期収穫される平塚の小松菜。同組合に出荷された後は、県内外のスーパーなどに出荷されます。また生産者が品物を直接持ち込む、直売所などでも販売されています。「葉先まで鮮やかな緑色をしていて、根が白くて長いのが、新鮮な小松菜の証しです。直売所で見ると、分かりやすいと思います。生産者の皆さんが愛情込めて育てた安心・安全な小松菜を、ぜひ手に取ってみてください」。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU