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新たに1件が市指定文化財に

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神奈川県鎌倉市 クリエイティブ・コモンズ

市内の文化財のうち、歴史的・芸術的に価値が特に高いものを「市指定文化財」に指定しています。このたび、新たに1件を指定しましたので紹介します(総数329件)。

■古文書 紙本淡彩(しほんたんさい) 常楽寺(じょうらくじ)境内絵図 一幅
本資料は、寛政3年(1791)に作成された、常楽寺の境内絵図です。
前年に江戸幕府が建長寺へ、境内の伽藍(がらん)や坪数を示した絵図を提出するよう命じたことに対し、本山の建長寺が、常楽寺をはじめとした末寺(まつじ)分の境内絵図群を取りまとめて幕府に提出した際、常楽寺に残された控えと考えられます。
絵図には、南側から水路を渡り冠木門(かぶらきもん)を入って正面に門、門を入って右手に馬屋・東司(とうす)(寺院の厠(かわや))・物置を描きます。裏手の山中には複数の鎮守社や石造物が配されており、仏殿裏の池の脇には鐘楼が描かれています。仏殿の裏手には五輪塔が描かれ、北条泰時墓と伝わる石塔の位置と一致します。文殊堂(もんじゅどう)の裏手には泰時の娘、もしくは大姫の墳墓と伝わる「姫宮」や、木曽義仲の息子・義高の墓と伝承される「義高墓」も描かれます。そのほか、竹や松など樹木を写実的に描き分けており、特に境内中央の仏殿と文殊堂の前には、開山のお手植えと伝わる大銀杏が象徴的に描かれています。
本絵図は、寛政年間の常楽寺境内の様子が分かる貴重な資料です。
(常楽寺蔵・通常非公開)

文化財課
【電話】61-3857

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