今月のテーマ「チャレンジ」
■『挑戦-常識のブレーキをはずせ』
山中伸弥、藤井聡太著(講談社)
ノーベル生理学・医学賞受賞の研究者と、史上最年少でプロ入りし、6月に名人位を獲得し七冠を達成した棋士の対談集。
年の差40歳の二人が、それぞれの経験を踏まえ感じたこと、考えたことを語り合う。AIとの関わり方や失敗した後の取り組み方など、分野は違えど第一線で挑戦し続ける二人の会話の調和が味わい深い。
■『世にも奇妙なマラソン大会』
高野秀行著(集英社)
マラソン完走経験のない著者はある深夜、酔った勢いでサハラ・マラソンに応募してしまう。その大会は、西サハラ難民の存在を世界にアピールするために開催されていた。選手が宿泊するのは難民キャンプのホストファミリーのテントだ。世界各地から集まったマラソンの猛者と著者は灼熱(しゃくねつ)のサハラ砂漠を駆け出していく。砂は踏むと舞い上がり、足首まで砂に埋まって走ることもままならない。
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