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古墳(こふん)にコーフン(1)

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福井県鯖江市

社会の教科書やテレビ番組などで多くの人が1度は見聞きしたことがある「古墳」。実はとても身近にあるものだった!?
鯖江市内には約800基以上の古墳が築かれています。その中から4つの古墳・古墳群を紹介します。歴史や文化をひも解くカギがそこに。知れば知るほどおもしろい、ロマンあふれる古墳にあなたもきっとコーフン!

■北陸最大級の円墳 国史跡 兜山古墳
◇基本データ
種別:史跡
所在地:神明町2丁目
指定年月日:1977年8月10日

◇これを全部手作業で!?当時の一大事業に大コーフン!
国指定史跡「兜山(かぶとやま)古墳」は、鯖江市神明町2丁目にある古墳で、立地や規模、形状から5世紀頃に造られたものと推定されています。墳丘上には八幡神社が鎮座しており、市街地内にありながらも破壊をまぬがれた貴重な文化財です。
中でも注目すべきは、その「大きさ」。直径70m高さ9mあり、円墳では北陸最大級の規模を誇ります。これだけ大きな古墳を造るためには、たくさんの人が集められたことでしょう。この古墳に眠っているのは、当時大きな権力を握っていた人と推測されます。
兜山古墳に行くと、その大きさに圧倒されること間違いなし!ぜひ現場で体感してみてください!

◇福井県内初!?大型古墳の復元整備に大コーフン!
市では、2019年から兜山古墳の整備工事を実施し、2023年春に完成しました。県内で大型古墳の整備が行われたのは兜山古墳が初めてです。
二段築成の墳丘やそれを囲む堀割(ほりわり)が再現され、築造当時を彷彿とさせる姿に生まれ変わりました。また、芝生広場、スロープ、屋根付き休憩所、トイレ、駐車場なども整備され、歴史をより身近に感じられる史跡公園として市民の皆さんに親しまれることが期待されます。

■王山古墳群〔国指定文化財(史跡)〕
国指定文化財(史跡)各地由来の土器が鯖江へ集結!?連綿と守られてきた墓域にコーフン!
所在地:日の出町
時代:1世紀~5世紀ごろ(弥生時代中期~古墳時代中期)
古墳の数:49基

王山(標高62m)に分布する古墳群。中でも最も古く大きい40号墳は、弥生時代中期(1世紀)に築かれ、一辺が21~23.5m、高さが3mあります。発掘調査により、埋葬の際に一緒に埋められた鉄剣、鉄鎌、臼玉などの副葬品が複数の古墳から出土しています。また、現在の滋賀県や愛知県で出土する土器と同じ特徴をもつ土器が出土しています。(まなべの館にて展示)

■今北山(こんぼくやま)古墳群・磯部(いそべ)古墳群・弁財天(べざいてん)古墳群〔市指定文化財(史跡)〕
住む場所から亡くなった人を葬る場所へ…役目の切り替わりにコーフン!
所在地:乙坂今北町・磯部町・落井町
時代:1世紀末~5世紀末ごろ(弥生時代後期~古墳時代中期)
古墳の数:86基

弁財天山(標高約120m)から北西の今北山(標高約133m)にかけて、前方後円墳・方墳・円墳とさまざまな形の古墳が分布しています。また、弁財天山では二重の壕(ほり)と複数の建物を持つ北陸地方最古級の(※)高地性環壕(かんごう)集落も確認されています。ここでは稲作が広まった弥生時代にはムラがつくられ、農地や水を巡る地域同士の対立・争いを経て、やがて指導者や豪族を埋葬する古墳が築かれるようになったという、当時の社会の移り変わりを見ることができます。
※高い土地にあり、壕(ほり)や杭などで周りを囲むことで敵の侵入を防ぐ機能をもった集落

■天神山古墳群(三ツ禿(みつはげ)支群)
大量の鉄製品にアクセサリー!副葬品の多さにコーフン!
所在地:入町ほか
時代:3~6世紀末ごろ(弥生時代後期~古墳時代後期)
古墳の数:天神山古墳群89基(うち三ツ禿支群22基)

鯖江市北部から福井市南部にまたがる山塊に分布する古墳群。平和台団地の造成に先立って県と市によって調査が実施され、弥生時代後期から古墳時代後期にかけて墳墓や古墳が造られたことが分かっています。市域ではこれほど長期間に及ぶ古墳群は他に確認されておらず、鯖江市北部域の古墳時代の様相を知るうえで貴重な複合遺跡として捉えることができます。また、この古墳群では、金属製や石製の装飾品など、副葬品が多く出土しています。

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